Today's PICK UP

パナソニック、IoTを活用し在宅介護を支える「デジタル・ケアマネジメント」の第2期実証を開始

パナソニック株式会社は、IoT機器等を活用して在宅介護の質を向上し、高齢者のQOL(Quality of Life)を高める「デジタル・ケアマネジメント」の第2期実証を、2019年度に実施した宮崎県都城市に加え、東京都品川区にもフィールドを拡大して開始したと発表した。

■背景

現在、日本の要介護高齢者は659万人で、そのうち約380万人が在宅で介護サービスを利用しており、団塊世代が75歳以上となる2025年には、要介護高齢者数のさらなる増加が予測されている。今後、要介護高齢者の病気の悪化を防ぎながら、住み慣れた家で少しでも長く在宅生活を継続することは、高齢者自身のQOL向上だけでなく、国の財政面においても、非常に重要となる。一方で、IoT/ICT等のデジタル技術の介護現場への普及は遅れている。厚生労働省は、介護現場の生産性向上にむけて介護ロボットの導入促進を進めているが、その対象は介護施設が中心となり、在宅向けの導入は大きく遅れている状況にあるという。

■「デジタル・ケアマネジメント」とは

パナソニックは、在宅介護の質向上による在宅生活の継続を目指し、要介護高齢者の生活を支えるケアマネジメントに、ICT・IoT・AI等のデジタル技術を用いた「デジタル・ケアマネジメント」を構築し、ケアマネジャー向けの「ケアプラン作成機能」と「IoTモニタリング機能」を開発。2019年度より、ケアマネジャー職能団体と共創し、実際のケアマネジメント業務で利用する実証に取り組んでいる。第1期実証は、国内初の取組みとして、2019年10月より宮崎県都城市において、要介護高齢者4名を対象に実施し、4事例全てにおいて「本人状態が改善傾向」という結果が得られたとのことだ。
出典元:プレスリリース

■第2期実証の概要

宮崎県都城市では、宮崎県介護支援専門員協会 都城・北諸県支部との共創を継続し、新たに4名の対象者で2020年8月より実証を開始。また、新たな実証フィールドとして、東京都品川区を追加した。品川区介護支援専門員連絡協議会との共創で4名の対象者を選定し、2020年10月より実証に取り組んでいる。

■ケアマネジメントAIに向けた今後の取組み

現時点で、IoTモニタリング機能により、第1期からの累計実証対象者12名の延べ1,000日超の生活ログの蓄積を実現。これに、ケアマネジャーから収集した介護実践結果を掛け合わせることにより、ケアマネジメントAIの構築に不可欠な、高齢者の状態改善に寄与した質の高い介護事例を蓄積することが可能になるという。今後は、ケアマネジメントAIの構築を目指し、さらに他フィールドのケアマネジャー職能団体や自治体とも共創を行い、対象者数を拡充することで、継続的に提供価値を高めるアップデータブルなサービス展開を進めるとのことだ。

人気の記事

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

「ユニコーン企業」ーー企業価値の評価額が10億ドル以上で設立10年以内の非上場企業を、伝説の一角獣になぞらえてそう呼ぶ。該当する企業は、ユニコーンほどに珍しいという意味だ。かつてのfacebookやTwitter、現在ではUberがその代表と言われている。この連載では、そんな海外のユニコーン企業の動向をお届けする。今回は欧米を中心に注目されている「代替肉」を扱う「インポッシブル・フーズ」を紹介する。

全ての日本企業のデジタルシフトを掲げたデジタルホールディングス。「広告事業の売上は追わない」構造改革の真意に田中道昭教授が迫る

全ての日本企業のデジタルシフトを掲げたデジタルホールディングス。「広告事業の売上は追わない」構造改革の真意に田中道昭教授が迫る

社会環境・ビジネス環境が激変する中、全ての産業でデジタルシフト、DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が叫ばれています。今回は、2020年7月1日に社名変更を行い、広告代理店からデジタルシフト支援事業を中核に構造改革を行うデジタルホールディングス グループCEO 野内 敦氏に、立教大学ビジネススクール田中道昭教授が対談形式でお話を伺います。 前編では、改革後初めての通期決算についての分析と考察、従来の体制から生まれ変わるための企業文化変革と事業戦略についてお話します。