JCBとLayerX、複数企業間をつなぐ「次世代BtoB取引履歴インフラ」に関する共同研究を開始
2020/12/22
株式会社ジェーシービー(以下、JCB)と、株式会社LayerXは、複数企業間をつなぐ次世代BtoB取引履歴インフラに関する共同研究の開始について合意したと発表した。本共同研究を通じて、プライバシーに配慮した利用者主体の商流情報の流通を実現し、それらを活用した高度なサービスを可能にするデジタルサプライチェーン構築に向けた取り組みを推進する。
Contents
■背景
■本共同研究について
プラットフォームの前提となる業種や業界を超えた取引情報の共有に際しては、取引情報をブロックチェーン上に記録することで改ざんが困難な確かなデータ流通が可能になる。しかし社会実装に向けてはこれだけでは十分ではなく、データ保護、プライバシーの観点から、取引情報の閲覧権限を主体毎に柔軟に設定可能な仕組みが情報の提供者に求められる。例えば金融機関や会計士等、業務上必要のある事業者には開示する一方で、不必要な事業者には開示しないというようなデータコントロールが考えられる。さらに与信情報の照会・確認等に必要となるデータ演算を、データを秘匿したまま行う高度なプライバシー技術が要求される。
そこで本共同研究では、PCやスマートフォンなどの端末に備えられたプロセッサのセキュリティ機能である「TEE(Trusted Execution Environment)」を応用し、LayerXが開発したソリューション「Anonify」をブロックチェーンと組み合わせた。それにより、取引情報の秘匿性・信頼性を担保し、利用者による開示情報の取捨選択を実現することによって、取引情報プライバシーの確保を図るとのことだ。
【B2B取引履歴インフラの概要】