同社は、桜の開花・満開予想の発表を2010年から開始し、2018年から予想にAIを導入している。今シーズンは、昨シーズンのAIの予想モデルから改良を行い、開花予想精度が14ポイント、満開予想精度が7ポイント向上したという。「AIさくら予想」は、同社が運営する気象情報アプリ及びWebサイト「お天気JAPAN」上で無料で公開される。
AIによる予想では、2021年は、全国的に桜の開花、満開ともに平年よりも早めとなるところが多く、平年よりも1週間程度早く開花するところもある見込みだという。主な都市の開花と満開は、東京の開花が3月22日(平年より4日早い)、満開が3月28日(平年より6日早い)、名古屋の開花が3月24日(平年より2日早い)、満開が3月30日(平年より4日早い)、大阪の開花が3月27日(平年より1日早い)、満開が4月1日(平年より4日早い)、福岡の開花が3月16日(平年より7日早い)、満開が3月23日(平年より9日早い)で、最も開花が早いのは福岡(3月16日)で、最も開花が遅いのは青森と盛岡(4月18日)と予想している。
「AIさくら予想」は、桜の開花や気象などに関するビッグデータをAIに学習させることで、「咲き始め(開花)」から「終わり」まで6段階の状態を予想するサービス。全国約1,000会場から13年間にわたって収集された桜の開花状況に関するデータ約127万件、1998年以降に全国のアメダスから収集された約10万件の気象観測データなどを使用し、桜の「休眠」、「休眠解除」、「花芽発育」の各ステージと、気温をはじめとする気象の変化パターンの関係をAIに学習させることで独自の予想を行い、毎日最新のデータに更新される。今シーズンの開花予想では、AIモデルの改良、学習に利用するデータ要素の追加や見直し、AIモデルに2020年のデータを学習させるなど、精度向上のための更なる改良を行った。昨シーズンのモデル(旧モデル)と、改良後のモデル(新モデル)で1999年~2020年までの開花予想と満開予想を行い、精度比較を行った結果、開花予想については、期間全体の適中率(±2日以内)の平均が、旧モデルでは36%、新モデルでは50%と14ポイント向上。また、満開予想についても、期間全体の適中率(±2日以内)の平均が、旧モデルでは54%、新モデルでは61%と7ポイント向上したとのことだ。
旧モデル:平均適中率36%
新モデル:平均適中率50%
旧モデル:平均適中率54%
新モデル:平均適中率61%