TSRIの技術は、20年以上前に「西暦2000年問題」を自動的に検出して修正するもので、航空宇宙、政府、軍事用アプリケーションのために構築された。その後も250プロジェクト以上の実績の中で得られた意欲的な改善を取り入れ、世界200社以上の多くの顧客に還元してきた。ソリューションの核となる技術である「JANUS Studio」は、ソフトウェアの評価や文書化、変換、リファクタリングを自動化するための最も先進的なフレームワークだという。完全に自動化されたツールセットは、企業の既存ソフトウェアアプリケーションを取り込み、Linux、Unix、Windows、その他のリアルタイムターゲットアーキテクチャ上で動作する C++、C#、Java、J2EEなどの最新のネイティブなオブジェクト指向ターゲット言語に変換する。「JANUS Studio」は、COBOL、PL/1、JCL、Assembly、ADA、Fortran、VB6 などのレガシーかつ一般的な言語記述プログラムを自動的に近代化するだけでなく、その他数十種類の言語、そのデータベース、ユーザーインターフェースも同様に近代化する。複数の言語を組み合わせて使用している場合や、まだ対応していない言語がある場合も、実績のある近代化組み合わせと同じプロセスと方法論で対応可能だという。さらに、オンプレミス型の旧システムを、AWSやAzure等の最新クラウド環境に対応したアーキテクチャに自動変換することが可能だ。
「2025年の崖」とは、各企業が複雑化・ブラックボックス化した既存システムを改善しなかった場合に、2025年までに顕在化する問題を表した言葉。2018年9月に、経産省が『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』としてこの問題をまとめたことで注目を浴びた。日本の大企業や官公庁では、この「2025年の崖」問題にて説明されたように、COBOLを代表とする旧式のアーキテクチャに依存したレガシーシステムがまだまだ現役で稼働しており、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進にあたり大きな障害となっているという。今後、日本ラッドはTSRIと共同で、これらのレガシーシステムからの脱却を望む組織を支援していくとともに、国内企業や官公庁のDX推進を全面的にバックアップするとのことだ。