■「sitateru CLOUD 生産支援」とは
アパレル業務の生産ワークフローを改善する「sitateru CLOUD 生産支援」は、生産ワークフローにおける情報管理や情報共有、各サプライヤーとのコミュニケーションをデジタル化することで生産情報をクラウド上で一元管理でき、取引業務の可視化や効率化が可能となる。また、シタテルが保有するサプライヤーへのアクセスが可能となるため、コストにあわせた工場の不足も補うことができ、コストの低減にもつながるという。
従来のアパレル業務は、アパレル事業者や縫製工場、資材メーカーや仲介業者など、様々なプレイヤーで多重構造化しており、各サプライヤーの業務がアナログ管理されていたため属人性が強く、担当者以外の対応や、昨今普及するリモートワークへの対応は困難を極めているという。また、コミュニケーション手段が電話やFAX、メールなどと分散しており、コミュニケーションツールが煩雑なことに起因するミスやトラブル、そして生産性の低さが産業全体の課題となっていた。
そこでシタテルでは、衣服・ライフスタイル産業の抱えるこれらの課題を解決し、サステナブルな産業への変革を目指すべく、昨年4月に「sitateru CLOUD 生産支援」を正式にローンチしたとのことだ。
■「sitateru CLOUD 生産支援」の導入効果
「sitateru CLOUD 生産支援」の活用により、生産工場の選定や依頼工数、仕様書やパターンなどの必要書類の社内確認・管理工数については、従来の業務時間から約70%ほど短縮されるという実績が出ているという。また、展示会でのバイヤーとのやり取りや注文管理工数においても60%の削減と、多方面において工数削減・時間短縮が実現されており、アパレル業務の生産ワークフローが大幅に改善され、生産性の向上に大きく寄与しているとのことだ。
■コロナ禍でアパレル業務のDXも加速、リモートワークなどへの対応も必須に
「sitateru CLOUD 生産支援」は、デジタル化の遅れた衣服・ライフスタイル産業のDX推進と、災害・天災などの有事の際にも役立つ分散化したサプライチェーンの構築、さらにはコロナ禍で急速に広がるリモートワークの推進にも寄与しているという。特にコロナ禍においては、これまでは出社することが前提であらゆるワークフローが構築されていたが、コロナ禍でリモートワークを余儀なくされ、在宅で業務を遂行させるためのワークフロー改革・移行ニーズが急増したとのことだ。その結果、衣服生産に必要な仕様書やスケジュールを一括管理できる「アイテム管理機能」やオンライン上での「展示会管理機能」、そして今年3月に機能拡張した、シタテルが保有する独自のサプライヤーネットワークに接続できる「サプライヤーコネクト機能」とコミュニケーションをクラウド上で完結させることのできる「サプライヤーコミュニケーション機能」は、多くの顧客に好評だったという。
サービス開始から約半年で月の流通総額は約23倍を記録し、今年3月単月においては、流通総額約29倍と順調に伸長。特に昨年7月からの利用拡大が目立ち、利用企業数もサービス開始より半年で約3倍に増加。衣服・ライフスタイル産業のコロナ禍におけるDX推進の需要が顕著にみられたという。2021年4月時点で取引型数は1,692型を超えており、登録型数も1,997型と、今後においても更なる需要が見込まれているとのことだ。