TISら、衛星データによる都市デジタルツインを活用したお祭りXR「デジタル花火大会」の実証実験を実施へ

TISインテックグループのTIS株式会社は、一般財団法人リモート・センシング技術センター(以下、RESTEC)と株式会社電通九州、株式会社CenterQと共に「衛星データによる都市デジタルツインを活用したお祭りXR体験の実証」として、「デジタル花火大会」を2022年1月15日~2022年2月13日の期間で福岡市を舞台として実施すると発表した。

本実証実験は、内閣府 宇宙開発戦略推進事務局が公募した「令和3年度 課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」で採択されたものだ。衛星データを用いて作成した都市のデジタルツイン空間上でデジタル花火大会を開催し、デジタル技術を使った新たな観光モデルの有効性を検証する。参加者は、自宅にてVRゴーグルなどを用いてVRコンテンツ「デジタル花火大会」を体験する。本実証実験では、RESTECはプロジェクト取り纏め及び衛星データ提供を、TISはXR関連技術の調査を、電通九州はマーケティングを、CenterQはVRコンテンツ作成をそれぞれ担当し、共同して推進する。

<実証実験のイメージ>
出典元:プレスリリース

■背景

花火大会など地方各地で開催される祭りやイベントは、その地域における重要な観光資源だが、新型コロナウィルス感染症の蔓延により中止を余儀なくされ、観光を収益とした地域では大きな課題となっているという。また、新型コロナウィルスの流行以前においても、増え続ける来場者の安全確保の問題やイベントにおける安定収入の確保が困難なことから、約50年の歴史を有する広島の「宮島水中花火大会」や福岡の「西日本大濠花火大会」などが終了し、地方における文化の継承や観光資源の確保が問題となっているとのことだ。TISは事業を通じて解決を目指す社会課題の一つとして地域の活性化を掲げており、IT技術により新たな経済価値・社会価値を創造することで持続可能な社会の実現を目指している。アフターコロナ時代の祭り・観光においては「来場者の密度調整による安全確保」や「継続に向けた安定収益確保」、「魅力的な地場コンテンツ開発」が重要だ。TISは今回の実証チームへの参画を通じてVRやARなどリアルとバーチャルを融合したコンテンツサービスの有用性・実現性の検証を行い、これまでにない衛星データの新たな普及・利活用方法を検討するとのことだ。

■実証実験の概要

福岡市の「西日本大濠花火大会」をモチーフに、衛星データをもとに構築した大濠公園周辺のデジタル空間上での花火大会を、福岡で活動するアコースティック・デュオ「キネマチコル」とコラボレーションしたVRコンテンツとして作成する。実証実験参加者は、無料で自宅へ郵送されるVRゴーグルを使って、デジタルな祭りを体験する。体験後のアンケートより得られる福岡への興味・関心・熱量の想起度合等の結果を測定し、新たな施策展開に役立てる。

<実施概要・申し込み方法>
期間:2022年1月15日~2022年2月13日
実施方法:参加者の自宅へVR体験セットを送付、VRコンテンツ体験及びアンケート実施
参加費:無料

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