JAXAとソニーCSL、成層圏や宇宙でのインターネットサービスの技術基盤となるエラー発生環境下での完全なデータファイル転送の実証に成功
2022/1/31
株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所(以下、ソニーCSL)および国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)は、「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」による共創活動のもと、エラーが発生しやすい低品質な通信環境を模擬した地上実験において、将来の成層圏/低軌道での光通信事業に不可欠な、エラー環境下での完全なデータファイル転送技術の実証に成功し、事業化に向けた技術基盤を確立したと発表した。
通信には、ソニーグループがブルーレイ等光デバイスで長年培ってきたレーザー光読み取り技術をベースにソニーCSLが開発した誤り訂正(FEC)技術と、JAXAが保有する遅延途絶耐性ネットワーク(DTN)技術とを組み合わせた信号処理技術を用いた。
本通信実証の成功により、地球低軌道や成層圏における2地点間の光インターネットサービスに必要となる高速大容量かつ低消費電力での通信の実現に向けた主要課題の解決が見込まれる。今後、低軌道衛星コンステレーションや成層圏無人機に搭載された小型光端末同士の通信サービスへの事業展開につながることが期待されるとのことだ。