nodocaの対応疾患は、「国民的感染症」ともいわれるインフルエンザ感染症だ。インフルエンザ感染症は過去に年間約2,200万人が受診したと推計されているという。同社では、現在、新型コロナウイルス感染症をはじめとする複数の疾患について、大学病院を含む医療機関との共同研究を実施しており、今後もさらなる医療機器の開発・販売を通じて医療・社会に貢献するとのことだ。
nodocaは、新医療機器として厚生労働大臣による承認を取得した。また、医療機器の製造販売の年間承認件数は約1,100件だが、そのうち新医療機器の承認件数は年間約20件程度で、日本国内で開発された新医療機器は年間わずか2-3件程度だという。同社は機器本体・AIともに日本国内で自社開発しているとのことだ。
nodocaは、咽頭(のど)の画像と診療情報をAI解析し、インフルエンザ感染症に特徴的な所見等を検出することで同感染症の診断に用いることができる。nodocaのAIアルゴリズムは、のべ100医療機関・10,000人以上の患者が協力し収集した、50万枚以上の咽頭画像を元に開発されている。また、AI解析に適した咽頭画像を撮影するための咽頭撮影専用カメラを自社で独自に設計・開発しており、口腔内・咽頭を鮮明に撮影できる。
インフルエンザ濾胞(ろほう)がインフルエンザ感染症の診断に有用であることは宮本昭彦医師の報告により知られていたというが、インフルエンザ濾胞を視診で見分けるには熟練の医師による診察が必要とされていた。同社は、熟練医の視診をAIによって再現することを目指し、nodocaを開発したとのことだ。