経済産業省、実践的なAI人材の育成のためAI人材育成用「AI Questデータ付き教材」の提供を開始

経済産業省は、昨年度に引き続き、実践的なAI実装スキルを持つ人材の育成を行う「課題解決型AI人材育成事業(AI Quest)」において作成した、AI人材育成用「AI Questデータ付き教材」について、教育機関・企業等に対する提供を開始すると発表した。

■課題解決型AI人材育成事業(AI Quest)について

経済産業省では、AI人材育成における講師不足の問題等を解決するため、講師に依存するような形ではなく、参加者同士の学び合いによる拡大生産性のある育成プログラムの確立を目指し、課題解決型AI人材育成事業(AI Quest)を実施した。

AI Questの取組として、企業のAI活用におけるニーズを調査し優先的に導入を進めるべき業種・工程(以下、優先領域)を明らかにした上で、優先領域をテーマに、「AI Questデータ付き教材」を作成した。

また、これらの教材を課題として提示し、講師を置かず、コミュニティ内で参加者同士が学び合う形で育成プログラムを実施。2020年度のプログラムには732名、2021年度のプログラムには899名がオンラインで参加したとのことだ。

■AI Questデータ付き教材の提供について

AI Questデータ付き教材は、実践的なスキルを持つ人材を育成するため、プログラミングやAIによるモデル構築にとどまらず、実際の企業のAI実装を疑似経験学習できる内容としている。AI Questデータ付き教材でAIについて学んだプログラム参加者からは、「AIに関する知識だけではなく、課題解決プロジェクトを進める上で必要なビジネススキルまで磨くことが出来た」「企業の課題抽出からAIモデル構築、プレゼンテーションまで一貫してAI活用による課題解決フローを体感することが出来た」といった声があったという。

2021年度のAI Questにおいては、昨年度に引き続き、新たに以下の3テーマの教材を作成した。さらに、各教材共通で必要となる、①AI導入テーマの選定、②プロジェクトマネジメント、③システム実装について学べる補助教材を新たに作成した。昨年度から提供している教材8テーマを含む合計11テーマの教材を提供する。なお、昨年度の教材提供では、18の自治体や教育機関、民間企業等で教材が利用されたとのことだ。

テーマ1:製造業における工数予測
印刷会社で、生産部門担当者が生産計画作成のために手作業で行っている工数予測を、AIで代替するための検討を実施

テーマ2:製造業における不良個所自動検出
木材製造業者で、製造部門の加工後の検査担当者が行う目視での外観検査の不良判定を、AIで代替するための検討を実施

テーマ3:製造業における予知保全
自動車部品製造企業で、工場内の修理担当が都度対応している故障修理業務を、AIによって予知・事前修理するための検討を実施

教材と補助教材を用いることにより、以下の項目について、企業におけるAI実装に必要なスキルをまとめて疑似経験学習できる構成となっている。
・AI導入テーマ選定(業務上の課題の洗い出し、AI導入可能なテーマの選定)
・要求定義(AI化テーマに取組む意義の理解、情報の取得方法の検討)
・要件定義(AI化業務の具体化、PoC(技術検証)における要件検討)
・モデル開発(データ前処理、モデリング、精度評価の実施)
・実装・運用計画作成(開発したモデルをもとに本番実装・運用計画の作成)
・システム実装(策定した本番実装・運用計画を元に、実装に必要な環境を構築)
・プロジェクトマネジメント(検討のゴール・プロセス全体の設計、体制整備等)

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