茨城県鹿嶋市、106件の行政手続きを電子化し市民への電子申請サービスの提供を開始
2022/5/13
xID株式会社は、茨城県鹿嶋市が、同市役所における行政手続き106件を電子化、市民への電子申請サービスの提供を開始したと発表した。一部の申請には同社が提供するマイナンバーカードに特化したデジタルIDアプリ「xID」が活用される。
■106件の手続きを電子化
・図書カード利用申し込み
・介護特別給付申請
・道路・公園補修要望 など
■申請業務の棚卸、対象申請業務の検討・決定
鹿嶋市においては、押印規定の見直しを目的としたヒアリングを既に実施していたため、手続きの根拠法令や押印の見直し方針が整備されていた状況だった。そのため今回は、これらの手続き一覧をマスターデータ(全体)とした上で、現状の窓口申請数、マイナポータルやコンビニ交付の対応有無、電子申請の要望度合いなどを追加でヒアリングした。優先度を設定する上では、主に
・申請数(年間の申請が120件を超えるか)
・電子申請の要望度合い(強く要望する、どちらでもない、要望しない)
・主な利用世代
・関連システムの有無
などを基準として策定し、優先度の高いものから着手する方針を定めたとのことだ。
■3段階の保証レベルに対応した電子申請サービスを展開
具体的な評価の手順は以下の通り。
1.当該申請に個人に紐づく情報が必要か否かの確認
2.当該申請を完了するために申請者の個人情報を検証する必要があるかどうかの確認
3.当該申請の6種のリスクの評価
4.リスク評価に基づき、身元確認保証レベルの判定
5.当該申請によって個人情報へのアクセスが可能になるかどうかの確認
3においては、経済産業省が公開している「オンライン手続におけるリスク評価及び電子署名・認証ガイドライン(2010年)」において想定されている以下の6種類のリスクについて、各申請ごとに評価がなされた。
・金銭的損害に関わるリスク
・機微情報の漏えいに係るリスク
・身体の安全への被害
・サービスの継続への被害
・不便さ、苦痛又は地位の毀損
・違反行為の実施
この手順によって各申請ごとに求められる本人確認の強度を精査し、それぞれの申請でどのようにオンライン上で本人確認を実施するかについて、以下のような整理がなされた。
・6種類のリスクのうち一つでも高いと判断された場合には、公的個人認証を実施する(xIDアプリの公的個人認証機能を活用する)
・リスクが中程度と一つでも判断されたものについては、xIDアプリによる本人確認を実施する
・リスクが低いと評価されたものには「LoGoフォーム」を使用し、本人確認は行わない