予約から決済までをアプリで対応し、通院の負担を軽減する不妊治療専門クリニック「torch clinic」が開業
2022/5/18
株式会社ARCHは、同社のプロデュースする医療とテクノロジーを融合した不妊治療専門クリニック「torch clinic(トーチクリニック)」が、2022年5月17日に開業したと発表した。予約、問診、診察、処方、決済を専用アプリで対応することで待ち時間ゼロを目指す。
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■トーチクリニックの特徴
不妊治療を受ける際、クリニックの滞在時間が長く、高度生殖医療を行う場合は月4〜6回程度通院が必要となる。日本では不妊治療を受ける女性の16.7%が仕事を続けられないと報告されているという。トーチクリニックでは予約・問診・診察・処方・決済まで専用アプリ内で行うことで、在院時間を削減し通院の負担を大きく軽減し、仕事と両立しやすい不妊治療を提供する。
②専用アプリで検査結果や治療の経過をパートナーと共有
オンライン診療を活用することで、通院が難しいパートナーと一緒にカウンセリングや説明を受けることができる。また、検査結果や治療の経過を専用アプリで確認・共有できるなど、パートナーと協力して不妊治療に取り組める仕組みを整えている。
③医療機関として、妊孕性に関する医学的に正しい情報を発信
多くの人が医療についての適切な知識を持ち、自分の人生の選択肢を増やしてほしいとの思いから、産婦人科/生殖医療の専門医監修の記事を医療機関として発信する。初潮から閉経まで、自分の身体を知って適切な選択をするために、これまでなかなか正しい情報を得る機会がなかった生理や妊活についての情報をアップデートする。
■不妊治療を取り巻く状況
トーチクリニックでも保険適用の不妊治療を提供する。また、患者の年齢や「いつ、何人子どもが欲しい」といったライフプランにあわせ、精神的・経済的負担が軽減されるよう治療計画を作成し、治療を提案する。
日本では、晩婚化に伴い不妊症のカップルは年々増加しており、現在5.5組に1組が不妊で悩んでいるとされるという。体外受精をはじめとした高度生殖医療の実施件数も増加傾向にあり、年間45万件と世界的にも高い水準となっているとのことだ。不妊治療を受ける患者の年齢を見ると、43%が40歳以上という結果が出ている。また、高度生殖医療の妊娠率及び出生率に関しては、日本の治療成績は非常に低くなっているという。これらは日本での性教育や妊孕性への理解が不十分で、身体や妊娠についての正しい知識を得る機会が少なく、その結果、検査や治療を受け始めるのが遅くなるなど、多くの人が適切な治療を受ける機会を失っているためと考えられるとのことだ。