ゆうちょ銀行、富士通のAI技術を社内向け問い合わせ対応業務に導入し業務効率化

富士通株式会社は、株式会社ゆうちょ銀行が、社内向け問い合わせ対応業務の効率化実現に向けて、富士通のAI技術を活用したナレッジサービス「FUJITSU Cloud Service Know-Flow DX(以下、Know-Flow DX)」を2022年1月に導入し、ゆうちょ銀行233店舗およびゆうちょ銀行の商品サービスを取り扱う一部の郵便局にてチャットボット機能を順次、利用。今回、郵便局において本サービスの利用範囲を拡大し、5月30日より、全国約2万4千局の郵便局にて利用を開始したと発表した。

ゆうちょ銀行のパートナーセンターでは、店舗社員および貯金窓口を担当する郵便局社員(以下、貯金窓口担当社員)からの問い合わせに対応している。本サービスにより、パートナーセンターで蓄積された多岐に渡る商品サービスの膨大なFAQを店舗や郵便局とチャットボット形式で共有し、貯金窓口担当社員が直接検索できるようになる。これにより、パートナーセンターへの問い合わせ件数を削減し、オペレーターの負荷を軽減する。また、全国の貯金窓口担当社員が整備されたFAQを活用することで、業務スキルを平準化し、顧客への速やかな対応を実現するなど、さらなる満足度向上につなげていくことができるとのことだ。
出典元:プレスリリース

■背景

各都道府県に設置された全50拠点のゆうちょ銀行のパートナーセンターでは、オペレーターが1日に約1万8,000件におよぶ貯金窓口担当社員からの電話問い合わせに対応しているが、広範かつ複雑、膨大な問い合わせに対し迅速な回答が求められるオペレーターの負荷軽減やFAQの蓄積、整備などが課題となっていたという。

これらの課題を解決するため、ゆうちょ銀行は、AIを活用し、貯金窓口担当社員とオペレーターの会話を含む検索文をデータとして蓄積し、検索作業を効率化する富士通の「FUJITSU Software Contact Center Knowledge Assistant(以下、Contact Center Knowledge Assistant)」を2021年8月より順次、パートナーセンターへ導入し、オペレーターの負荷軽減と応対スキルの平準化に取り組んできた。

今回、これに加えて「Contact Center Knowledge Assistant」で蓄積したFAQを、貯金窓口担当社員向けにチャットボット形式で共有できる「Know-Flow DX」を導入し、2つのサービスを組み合わせて活用することで、さらなる業務効率化を目指すとのことだ。

■導入効果

パートナーセンターで、オペレーターが貯金窓口担当社員から電話問い合わせを受けると、その応対内容が「Contact Center Knowledge Assistant」の音声認識機能でリアルタイムにテキスト化され、画面に表示される。調べたい内容を含む会話ブロックを検索文としてクリックすると、AIを活用したFAQ検索機能により、適切な回答候補を確認することができる。さらに、同一画面で応対記録も作成できるため、入電から電話応対、FAQ検索、記録作成までの一連の業務を一画面で完結することが可能だ。これにより、1応対当たりの対応時間の削減が期待できる。また、50拠点に及ぶオペレーターの応対スキルの平準化や、新人オペレーターが早期に即戦力として活躍できる。
出典元:プレスリリース
今回、新たに導入した「Know-Flow DX」は、「Contact Center Knowledge Assistant」で蓄積されたFAQを、貯金窓口担当社員がチャットボット形式で直接検索することを可能にする。

これにより、パートナーセンターへの問い合わせ件数や問い合わせ時間の削減を見込んでおり、オペレーターや貯金窓口担当社員の負荷軽減を図るとともに、問い合わせ内容や傾向分析が可能なダッシュボード(画面一覧表示)機能により、追加が必要なFAQの更新を的確に判断し最新化することが可能になり、業務が効率化される。さらに、ゆうちょ銀行や郵便局を利用する顧客への迅速な対応を実現し、さらなる満足度向上に貢献するとのことだ。

Article Tags

Special Features

連載特集
See More