NECとNTTドコモ、自然災害時の消防救助活動の支援を目指した実証実験を実施

NECは、株式会社NTTドコモと共同で、自然災害における消防救助活動の支援を目指した実証実験を実施したと発表した。

今回の実験では、ドローンにより撮影した映像をMEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)上に配備した移動機向け映像解析技術「FieldAnalyst for Vehicles(以下、FAV)」で解析し、要救助者となる人物を検知することができたとのことだ。

■背景

近年多発する自然災害への対策として、NECは5G、MEC通信環境、FAVを組み合わせた救助活動支援ソリューションを開発した。今回の実験では、NECのFAVとNTTドコモの5G及びMEC通信を組み合わせたソリューションにより、安全・安心な社会の実現に向けた知見を広めることを目的とした。

■実験内容

今回の実験は、地震によって被災した住宅地を模擬した建物や瓦礫があるフィールドで実施した。模擬住宅エリアにエキストラ人員を5~10名配備し上空にドローンを飛行させて、エリア状況を俯瞰した映像を撮影した。撮影した映像を、NTTドコモの5Gを通じてMEC上に構築したFAVで解析し、人物を検知した状態の映像をユーザーにフィードバックするという構成だ。人物検知については、映像上の輪郭から人と判定された箇所を四角でマーキング表示することで、人のいる場所を容易に特定できる仕組みになっている。なお、本人物検知機能は、映像上の輪郭から人を判定するものであり、顔画像などの個人情報を利用するものではないとのことだ。
出典元:プレスリリース
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■救助活動支援ソリューションの概要

1.FieldAnalyst for Vehicles
「FieldAnalyst for Vehicles」は、撮影した映像から移動する車両や周辺の物体などを自動的に認識し、車両の詳細な特徴や移動経路などを分析することで高精度な行動検知を実現する。今回の実験では、ドローンによる上空からの映像に対して人物検知を行うといった新たなユースケースとして活用した。

2.Skydio2
今回の実験では、NTTドコモが提供している自律飛行型ドローン「Skydio2」を利用した。
出典元:プレスリリース
3.「ドコモオープンイノベーションクラウド」
MEC環境には、NTTドコモの「ドコモオープンイノベーションクラウド」を使用した。低遅延性とセキュアなネットワーク環境を組み合わせることで、効率的かつ安全な情報の流通が可能になると考えているという。
出典元:プレスリリース

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