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DX Tokyo、中小企業のDX化を支援する「車いす動画ファクトリー」のサービスを開始

株式会社ミロク情報サービスは、子会社で、全国の中小企業を対象にIT専門家シェアリング/サブスク事業を展開するDX Tokyo株式会社が、中小企業に対して、「既存の紙カタログ」を基にAI音声を活用した「話す・動くカタログ動画」を制作・提供する「車いす動画ファクトリー」のサービスを開始したと発表した。
販促物を紙から動画に変えることで「営業トークの画一化による営業品質維持」「SNS等による拡散性・商圏拡大」と「印刷経費削減」という攻めと守りのDX化につなげる狙いがある。

「車いす動画ファクトリー」は、主に車いすユーザーが動画制作を担うサービスだ。また、AI音声合成ソフトの株式会社AHSとの包括的連携協定により、動画制作に必要な同ソフトを無償で活用できる。さらに、難病支援の認定特定非営利活動法人日本多発性硬化症協会に総売上の5%を寄付する仕組みとしている。

■協定の背景・目的

1960年に「障害者雇用促進法」が制定され、民間企業は積極的な雇用を促進しているが、業務におけるデジタル化・DX化が急速に進む中で、障害者の仕事が変化しているという。例えば、仕事の一部である「給与明細書の袋詰め」「データ入力代行」などはシステムで電子化・自動化され、「電話応対」などもチャットボットやAIに取って代わられている。雇用したい企業側にも現実的な悩みはあり、バリアフリー化、特に車いすが利用できるトイレなどが設備的に無く、雇用したくてもできない状況が背景にあるとのことだ。

DX TokyoはこうしたDX化の煽りを受けて仕事が変化している人、特に車いすユーザーに対し、無償でパソコンを貸与し、パソコン操作や動画作成教室をリモートで開き、動画制作の仕事を発注し、成果物を中小企業に提供する事業「車いす動画ファクトリー」を開始した。AHSはAI音声合成の技術を利用して、本事業のコアとなる「動画音声」部分を担い、当該AIの仕組みやソフトウェアを車いすユーザー等に対して無償で提供するなどして、本事業を包括的に支援する。

<AHSが車いすユーザーに無償で提供するソフトウェア>
・VOICEPEAK 商用可能 6ナレーターセット(音声合成ソフト)
最新のAI音声合成技術を搭載し手軽に読み上げさせることが可能な入力文字読み上げソフト。好みの文章や言葉をテキストで入力するだけで、簡単に高品質な音声が作成できる。個人ユーザーの利用はもちろん、教育機関や法人など、様々な商用・業務用途での利用も可能。

・Recotte Studio(動画編集ソフト)
手軽でありながら本格的な実況動画作成を行うことができる実況動画作成ソフトウェア。今まで時間のかかったテロップ挿入作業、立ち絵の挿入など、実況動画によくある動画編集作業が短時間で行える。

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