VR空間で医師の臨床力を向上できる「医療VRシミュレーター」が販売開始

株式会社ビーライズは、医学部生向け診察シミュレーターである「VR OSCE(ブイアール オスキー)」と、IVR(画像下治療)というカテーテルを使った血管内治療の手術手技を練習できる「HiVR(ハイブイアール)」という医療VRシミュレーターを開発したと発表した。

■VR OSCEについて

出典元:プレスリリース
・OSCEとは
OSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)は医学生が臨床実習前に到達しておくべき知識・技能・態度を評価するための共用試験のことだ。

・概要
VR OSCEは、フルCGを用いて患者呼び入れから追加問診に至るまでのOSCEをVR内で再現し、学生自ら試験対策を行うことを可能にするVRソフトウェアだ。患者への問診や視診、聴診など様々な診察シミュレーションが可能となっている。

・開発背景
出典元:プレスリリース
OSCEは、医学部4・6年生時の臨床能力を評価する試験の一つだったが、2025年を目標に医師国家試験に準じる形へ移行していく予定だという。さらに重要度を増していくOSCEだが、対策練習にかかる毎年のコストをはじめ、近年ではコロナ禍による様々な制限など、多くの課題を抱えている。「VR OSCE」を活用することで、VRヘッドセットのみで問診や診察行為などOSCEの総合的な学習が可能となり、質の高い学習を提供できるようになるとのことだ。

・システムの特徴
出典元:プレスリリース
声に出して患者を呼び入れるところから始まり、問診や触診、聴診器等の医療器具を用いた診察行為も行うことができる。VR内で診察結果の解説等も閲覧可能なため、自己学習も可能となっている。

■HiVRについて

出典元:プレスリリース
・IVRとは
IVR(Interventional Radiology:画像下治療)は、レントゲンで身体の中を透視しながら行う、カテーテルを使った血管内治療の手術手技のことだ。

・概要
HiVRは、手術室をリアルに再現したVR空間の中で、IVRに必要な細かな手技や機器の操作を練習することができるVRソフトウェアだ。

・開発背景
出典元:プレスリリース
IVRは非常に繊細な技術が必要であり、研修医にとって練習量の確保が重要だという。一方でこれまでの練習には特殊なシミュレーター機器が必要であり、研修医が学ぶにはハードルが高いという課題があったとのことだ。HiVRであれば初学者でもステップ毎にトレーニングが可能であり、実際の臨床現場に近い環境で練習を行うことができる。

・システムの特徴
出典元:プレスリリース
本シミュレーターは人体を透明化して臓器を覗き込むなど、VRならではの機能が多数含まれており、学生や研修医向けに高い教育支援効果が期待されるとのことだ。

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