メーター検針DX化サービスのアシオット、プレシリーズAラウンドで約1.8億円の資金調達を実施

アシオット株式会社は、プレシリーズAラウンドで、株式会社UB Venturesを引受先とした第三者割当増資により、約1.8億円の資金調達を完了したと発表した。

メーターは住宅、工場、飲食店、商業施設、駐車場など様々な現場に設置されており、その測定対象は電気・ガス・水道に留まらず多岐にわたる。メーターの種類もデジタル式や指針式など複数にまたがる。一般家庭の電気メーターにおいては、既にスマート化(自動遠隔検針)が一定程度進んでいる状況だが、それ以外の多くの領域においては未だ人の目による非常にアナログな方法で検針作業を実施しているのが実態だという。

例えば敷地面積の広い工場では、ひとつのメーターを検針するにあたり、設置場所までの移動だけで非常に長い時間を要する。また酷暑や極寒など過酷な環境下では、人の判断力の低下を招き、誤検針が発生することも頻繁にあるという。誤検針発生時は、再度の現場訪問が必要となり、無駄なコストが発生する。このように正確な検針データを把握するために、現状はアナログかつ労働集約的な手法による作業が現場で行われており、その課題は深刻とのことだ。

同社が展開するA Smartの強みは「アタッチメント方式」と「エッジAI」という特徴にあるという。一般的にメーターをスマート化する場合、既存のメーターそのものを交換する必要があり、これにはデバイスや交換工事などに多くのコストと時間を要する。一方で、A Smartは、既存のメーターに対してアタッチメント(後付け)形式により数分で簡単に設置でき、工事は不要だ。加えて、A SmartはエッジAI技術によって、デバイス側で取得データを処理し、クラウドに送信できるため、通信量を低減し消費電力を削減できる。
出典元:プレスリリース
またユーザーは、A Smartを通じて取得したデータを検針データのダッシュボード上でリアルタイムに閲覧することが可能だ。その他にも異常値が発生した際のアラート設定や各種取得データのグラフ化およびexcelやCSVなどの形式による一括出力なども機能として備えている。このようにA Smartは「アタッチメント型」と「エッジAI」技術といった強みを通じて、これまで非常にアナログで非効率な検針が課題となっていたメーター検針のDX化を推進するとのことだ。

■資金調達の目的

今回調達した資金を元に、A Smartを利用する顧客のユーザビリティ改善やさらなる機能開発に取り組む。また、今後の事業拡大に向けて、セールスおよびカスタマーサクセス(サポート)体制の強化のため、人材採用にも投資をするとのことだ。

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