■調査結果
・27.2%のフリーランス人材が、既にリスキリングを実施済み
調査では1,053名のフリーランス・副業・複業人材のうち、27.2%が「リスキリングに取り組んだことがある」と回答した。
職業形態別で比較すると、本業のフリーランスは15.7%、副業や複業のフリーランスは36.5%がリスキリングを実施しており、特に副業・複業人材のリスキリングへの意識の高さがうかがえる結果となった。
・リスキリングに取り組んだ理由の第一位は「仕事の幅を広げるため」、専門知識や資格取得を目標とするフリーランスも多数
リスキリングに取り組んだ理由として、「仕事の幅を広げるため(49.8%)」を挙げたフリーランスが最も多く、「専門知識を身に付けるため(43.2%)」、「資格を取得するため(32.9%)」が続いた。
・9割以上がリスキリングの成果を実感、「収入増加につながった」と答えたフリーランスは約2割
リスキリングに取り組んだことで「成果があった」と実感している人は91.9%と高い水準だった。
具体的な成果内容は「専門知識が身に着いた(42.5%)」、「仕事の幅が広がった(34.1%)」、「資格を取得できた(25.3%)」、「収入が増えた(22.3%)」などが挙げられている。
・人気スキル第一位は「プログラミング」で、3割のフリーランスが実施。仮想通貨やNFT、Web3.0、メタバースなど、次世代領域への関心も高まる
リスキリングに取り組んだ分野として「プログラミング」が最も回答が多く、30%のフリーランスが実施済みだった。その他にはデータ分析や統計分析、情報セキュリティ、語学などの既存スキルも根強い人気がある一方で、仮想通貨やNFT、Web3.0、メタバース、AI・機械学習といった次世代IT領域への関心も徐々に高まっている。
上の学習分野を選んだ理由としては、「現在の仕事で必要なスキルだから(35.2%)」と「仕事に関連しているが、まだ持っていないスキルだから(31.5%)」を挙げた人が多かった。
・最も成果につながりやすい分野は「プログラミング」「データ分析・統計分析」「情報セキュリティ」の3つ
実際にリスキリングが「成果につながった」と回答したフリーランスは、「プログラミング」「データ分析・統計分析」「情報セキュリティ」の3つの分野に取り組んでいる割合が高いという結果が得られた。中でも「プログラミング」は、専門知識の習得により仕事の幅が広がったと回答した人が多く、「データ分析・統計分析」はダイレクトに収入増加につながった人が最も多い分野だった。
・eラーニングやオンラインセミナーを活用し、効率的に学ぶフリーランスが多数、YouTubeなどの動画サイトも人気
リスキリングに取り組んだ方法は、「eラーニング」「オンラインセミナー」「読書」「動画サイト(YouTube/Udemyなど)」を挙げたフリーランスが大半を占める結果となった。
さらに詳しく分析すると、実際に「成果があった」と回答した人に最も選ばれているのは「eラーニング」で、「オンラインセミナー」と「読書」が続いた。
・リスキリングにかける費用は、1ヶ月あたり「5千円未満」が最も多い
リスキリングにかける1ヶ月あたりの費用は「5千円未満」が最も多く、全体の約3割を占めている。「5千円~1万円未満」「1万円~2万円未満」「2万円~3万円未満」はほぼ同程度の割合だった。
・取り組む上で一番の課題は、「学習時間の確保」と「最適な学習ツールの選択」
リスキリングに取り組む上で、最も多かった課題は「学習時間を確保するのが難しい(40.7%)」だった。対処法として「趣味や娯楽の時間を削って学習に充てた」と答えた人が多く、他にも「就業時間内で学べる方法を模索した」など工夫が見られた。次に多かったのは「最適な学習ツールが見つからない(35.2%)」という課題で、情報収集のためにSNSやオンラインコミュニティを活用し、YouTubeなどの無料ツールを使って学習を始める人が多いことも示されている。
・リスキリングに必要なのは、自身のキャリアプランの明確化と、最適な分野・ツールの選択
リスキリングに取り組む上で必要だと思うことは「学習分野および最適なツールの選択(44.3%)」と「自身のキャリアプランの明確化(43.2%)」、この2つの回答割合が非常に高くなった。
調査概要
調査名:リスキリングに関するアンケート
調査期間:2022年12月8日~12月21日
対象:20代から60代のフリーランス・副業・複業人材
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:1,053名