仙台市でオンライン診療のさらなる活用に向けた実証が実施

東日本電信電話株式会社は、同社宮城事業部(以下、NTT東日本)、一般社団法人仙台市医師会、仙台市、国立大学法人東北大学大学院工学研究科がオンライン診療のさらなる活用に向けた実証を開始したと発表した。

■背景・目的

医療のDX(デジタルトランスフォーメーション)に伴い、遠隔地のオンライン診療が実用化され、特に新型コロナウイルス感染者の非接触的診療に活用されている。オンライン診療にはさまざまな可能性があるが、東北地方の医師不足が将来進むことを考慮し、オンライン診療の積極的な応用を早期に検討していくことが必要だという。そうした中で、医師の定期訪問が困難な地域に居住する患者宅に、医療機器を搭載した車両とともに訪問看護師が訪れ、姿や表情のみならず、聴診音や心電図、さらには超音波画像などを遠隔地の医師に正確に伝える技術があれば、一定の医療の質を保つことができると想定しているとのことだ(DtoPwithN型)。

また、2020年度に仙台市医師会、仙台市薬剤師会と仙台市は共同でオンライン診療の実証実験(DtoP型)を実施し、次の3つの結果が得られたという。
・初診や急性疾患への適用には課題はあるが、慢性疾患等には有効
・対面診療と比べて質的な差があることから、聴診音の情報など機器の開発・導入が必要
・通院の負担軽減、郊外地域での高齢者、高齢者施設、在宅医療での活用可能性

これらを踏まえ、本実証では、医療機器を搭載した車両を派遣し、環境が必ずしも良好でない地域から、各種の生体情報や画像がどの程度伝送可能かを技術的に評価し、改善に向けた検討を行うとのことだ。

■実証の概要

(1)実施期間:2023年2月1日(水)~2023年3月31日(金)
(2)実施場所:仙台市内
(3)実施内容:以下の通り
出典元:プレスリリース
仙台市内の郊外地域へ医療機器が搭載されている診療カーを移動させ、看護師が診療補助するオンライン診療モデル(DtoPwithN型)について、慢性心臓疾患患者や慢性呼吸器疾患患者を疑似的に想定した上で実証実験を行うこととし、無線環境における医療機器の通信品質等技術的評価に加え、実際に医師が使用することで操作性等を評価する。

・実証参加団体と各団体の役割
出典元:プレスリリース

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