NTT西日本ら、大阪ー神戸間でIOWN APNおよびWiGig無線での人型ロボットの遠隔操作に成功

アダワープジャパン株式会社は、NTT西日本が主催する未来共創プログラム「Future-Build」の一環として、THK株式会社が開発を手掛けた人型ロボット「SEED-Noid-Mover」を、NTTグループが掲げるIOWN構想の構成要素であるオールフォトニクスネットワーク(APN)技術および60GHz帯無線LAN(WiGig)を活用し、大阪ー神戸間で無線ロボットの遠隔操作に成功したと発表した。

■実験の概要

日時:
2023年3月27日(月)〜2023年3月28日(火)

場所:
ロボット:QUINTBRIDGE(大阪市都島区)
オペレーター:エスパークル神戸(神戸市中央区)

使用機材:
人型ロボット:THK社製プラットフォームロボット「SEED-Noid-Mover」
犬型ロボット:WARP-DOG
WARPNER搭載ラジコン:タミヤ ワイルドウイリー2
オペレーター:VR(Meta Quest Pro)

実験内容:
遠隔操作クラウド「WARPNER」を用いて、エスパークル神戸からQUINTBRIDGEの人型ロボット「SEED-Noid-Mover」、犬型ロボット「WARP-DOG」を遠隔操作する。

検証項目:
1. マルチタスクロボットの遠隔操作によるタスク検証
2. 他ロボットの連携可能性の検証
3. 遠隔操作をより良くするネットワークの検証
4. 顧客のニーズ調査

■実験結果

1. 大阪-神戸間のロボットの操作は正常に動作し、人型ロボットではペットボトルをつかむ、ペットボトルを定位置へ置く、警備案内の動作を行う、ボタンを押す、買い物カゴの運搬など、移動だけでなく力加減を伴う精緻な動作が可能であることが確認できた。

2. 犬型ロボット等と協働することで、警備やメンテナンス等の応用ができることを検証した。

3. IOWN APNおよびWi-Fiに比べて干渉影響の少ない60GHz帯無線LAN(WiGig)を活用し、さらに高周波数帯無線でも繋がり続けることを可能とするサイトダイバーシティ技術により、無線の混雑によって通信が切れてしまったり、遅延が生じるといった問題を解消し、イベント会場などの負荷のかかる環境でもスムーズなロボットの遠隔操作が可能であることを確認した。

4. 顧客の声として、巡回やメンテナンス業務、ドアの開閉を伴うロボットの移動などが要望として挙げられた。

オペレーター(神戸市中央区)
出典元:プレスリリース
ロボットに取り付けたWARPNERのカメラから送信される映像をリアルタイムで確認しながらVR端末で遠隔操作を行った。

人型ロボット(大阪市都島区)
出典元:プレスリリース
エスパークル神戸から遠隔で京橋QUINTBRIDGEの人型ロボット「SEED-Noid-Mover」を操作し、エレベーターのボタンを適切な力加減で押す・ドアが開いたことを確認しエレベーターに乗車する等の実動を想定した動作を行った。
出典元:プレスリリース
実証実験を行う中で、部屋のドアを開閉するといった日常動作のニーズが高いことがわかり、難易度の高い引き戸のドアの開閉の検証を行った。

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