KandaQuantum、AIを活用しガントチャートを高速かつ高精度大規模に自動生成する技術を実現
2023/6/26
株式会社KandaQuantumは、「GPT Function Calling x 擬似量子技術」を用いて、ガントチャートを高速かつ高精度大規模に自動生成する技術を実現したと発表した。
一般的な数理最適化や量子技術を活用する場合数理モデルで厳密に最適なスケジューリングについて定義をする。これによって緻密な個別最適化を実現し、特に量子コンピューターにおいては計算カテゴリによってはスーパーコンピューターの数億倍の速度を可能とするなど大規模・高速・リアルタイムな計算を得意とする。しかしこれらの技術に優れたエンジニアは極めて少なく、対して案件毎に個別最適な数式を作る必要があったため現実的な時間でのシステム構築は困難だったという。従来のLLMによるスケジュール最適化では、複数の人数やタスクを扱う際に計算時間が多く発生するという問題があったという。さらに、スケジュールの複雑性が高まるにつれて、精度が著しく低下する傾向があったとのことだ。これにより、プロジェクトの規模が大きくなると、時間や労力の消費が大きくなる上に、最適化の精度も劣化するという課題が生じていた。また従来のLLMでは関数呼び出し等の精度が低く安定して外部関数呼び出しが出来ない課題もあったという。GPT Function Callingは大規模言語モデルであるGPTをベースに、関数呼び出しを実現する技術だ。これによりプログラムとしてのデータ入出力が安定した。一方、擬似量子技術は数理最適化の数理モデルをベースとして量子コンピューターの特性を再現することができる技術だ。今回利用した擬似量子技術は古典コンピューター上で量子状態をシミュレートする形で動作しているが、Dwaveなど量子コンピューターのマシンに入れ替えることで数理モデルの大幅な変更無く動作することを可能とする。また、数理モデルでスケジューリングが定義されていることから、これまで実現できなかったタスク同士の依存関係、タスクと稼働者のマッチング、稼働者のリソース状況の3点を含んだ上での精緻な最適化を可能とした。これらの技術を組み合わせることで、高度な自動化機能を持つアプリケーションの開発が可能となるとのことだ。