啓林館は、学習の個別最適化を目指して、2022年4月に「AIチューター・ゼロ」をリリースした。リリースから高校数学のコンテンツを拡張し、約1万題の問題をカバーすることで、生徒の苦手分野に特化した問題出題が可能となった。大学入試においては、個々の弱点の克服がさらに重要であるため、高校数学の集大成として、入試対策機能の開発を決定した。これにより、数学が苦手な生徒から、大学入試を控える生徒まで、幅広いニーズに応える「AIチューター・ゼロ」のサポートが可能となったとのことだ。
「Math × Pass」は「AIチューター・ゼロ」の大学入試対策プレミアム機能で、個別最適化した入試対策学習を実現するためのオンライン教材だ。「AIチューター・ゼロ」の問題おすすめ機能に加えて、「啓林館の入試問題集に取り組む機能」や「理解度診断テスト」、「入試直前演習コース」を備えており、高校数学の入試準備から入試直前までの学習をトータルサポートする。
「AIチューター・ゼロ」「Math × Pass」では、各問題を解くために必要な「要素」に分解している。生徒が間違えた問題や過去の学習履歴を踏まえ、約1万題の中から生徒が解くべき問題を、単元にこだわらず遡って提案する。「要素」をベースに苦手な単元を特定し、トレーニングコースを作ることができる。さらに、類題の検索・トレーニングコースの作成も可能だ。類似する「要素」を多く含む問題を計算することにより、本質的に類似した問題を提案する。
生徒用のサービスだけでなく、生徒個々の学習の履歴や進捗などを確認できる先生用のサービス「教師用管理サイト」も提供している。生徒が多く間違えている問題を確認することができ、授業の際に解説するべき問題がわかる。さらに「Math × Pass」の教師用管理サイトでは、生徒の入試問題集画面の解答閲覧を制御することや、類題の機能を活用しながら簡単に書き込み式の問題のPDFを作ることも可能だ。