スキルアップ研究所、「英語学習に関する実態調査」の結果を発表

最も利用されている「自習用の教科書やワークブック」を効果がないと感じる人が最多

株式会社学研ホールディングスのグループ会社、株式会社ベンドは、運営する「スキルアップ研究所」にて、「英語学習に関する実態調査」を行ったので、以下に結果を報告する。
調査結果全文はこちら:https://reskill.gakken.jp/3619

■調査結果概要

・英語学習につまずく人は内発的動機づけで勉強を開始する傾向がやや高い
・自習用教材での学習が多いながらも、効果を実感している人は少ない
・英語学習を効果的に行うためには実践の場が必要であると答えた人が3割で最多

◼️調査背景

グローバル化の進展により、英語能力の重要性は日に日に高まっており、中でも、仕事を行いながら今後必要になるスキルを習得する、リスキリングの一環として英語を学習する人は増加している。

しかし、英語学習においてつまずく理由や苦労など、実態面に即した学習者の声というものはなかなか見つけることができないため、調査を実施した。

◼️調査結果

英語学習者の4割はつまずく

出典元:プレスリリース
「あなたは自分の行なった英語学習に対してどのように考えていますか?」という質問に対し、36.4%が「つまずいてしまった・レベルが上がらなかった」と回答しており、英語学習の難易度が伺えた。

つまずいてしまった人は内発的動機づけの傾向あり

出典元:プレスリリース
「英語学習を行った最大の目的を教えてください」という質問に対し、うまくいった人の最多の回答は「職業上の理由で英語能力が必要だから」であった。

一方で、つまずいてしまった人は、同質問に対し「個人的な興味や趣味」が22.1%で最多の回答で、その他の回答でも内発的動機づけの傾向がうまくいった人よりも高いということがわかった。

目的による学習効果の差異が明らかになった。

自習用の教科書やワークブック、アプリを利用した学習が最も多い

出典元:プレスリリース
主に用いた英語学習の手段に関する質問に関しては、「アプリを利用した学習」が22.0%で最も多く、次いで「自習用の教科書やワークブック」が21.8%と続いた。

一方で「語学学校やクラスでの対面授業」は16.0%、「オンライン英会話レッスン」は15.8%となっており、一定の利用者がいた。

しかし、自己学習の形態をとる学習手段の方が数が多く、独学傾向にあることが判明した。

最多利用の「自習用の教科書やワークブック」で効果なしと感じる人が最多

出典元:プレスリリース
「あまり学習効果を実感できなかった学習手段を教えてください」という質問に対しては「自習用の教科書やワークブック」と「アプリを利用した学習」が、利用者の多い上位2項目となっており、独学での学習効果に疑問が残る結果となった。

「英語話者との会話練習」を最も効果的な学習手段だと考えている人が最多

出典元:プレスリリース
最も効果を感じた学習手段に関する質問に対しては「英語話者との会話練習」が最も多い答えとなっており、英語実践の機会の重要性が明示された。

効果的な英語学習には実践の機会が不可欠

出典元:プレスリリース
英語学習をより効果的にするために必要なものを尋ねた質問に対しては、約3割の人が「英語実践の機会」と回答した。

次いで、「定期的なフィードバックと指導を受ける機会」となっており、実践とフィードバックの英語学習における有効性が窺える結果となった。

◼️総括

英語学習をうまくやり遂げた人、つまずいてしまった人の両者の比較を通して英語学習を実りあるものにするためには、実践的な言語運用の機会を確保することが何より大切であることが考察できる。

また、うまくいった学習者に共通していたのは、定期的なスケジュールを立て、着実に学習時間を確保していたことである。

さらに、学習を効果的に進めるには、第三者からの適切な指導やフィードバックを受けられる環境が欠かせない。一方通行の学習では限界があり、自身の課題を的確に把握し、個別最適化された指導を受けながら学習を調整していくことが大切である。

つまり、実践の場の確保、計画的な取り組み、双方向の学習環境を組み合わせることが、英語学習を実りあるものにする秘訣となるのだ。

◼️調査概要

調査名 英語学習に関する実態調査
対象者  20代以上の方で、自発的に英語学習を実際に行った人・行っている人(学校の英語の授業は除く)
対象地域 全国
調査方法 インターネット調査
調査期間 2024年5月11日〜2024年5月18日
回答数 500

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