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RPA導入で考えるべき予算編成とは?注意点についても徹底解説!

自動化ツールのRPAを導入して、ロボットに事務処理をさせることで効率化しようと思っても、いくら予算が必要なのか、わからないという人も多いのではないでしょうか? 予算規模がわからなければ、提案もできません。そこでRPAの導入費用や注意点を解説します。
日本の労働生産性は先進国の中では最低水準です。長時間労働を美徳とする文化があり、効率よりも労働時間を優先する面がありました。ただ、社会の変化に伴い、そんな働き方も徐々に変わりつつあります。背景には、人材不足が挙げられます。長引く少子高齢化の影響によって労働力の中心である生産年齢人口(15歳から64歳まで)が減少し、このままでは人手不足が一層進むと考えられています。そのため、限られた人材で効率良く働く方法が模索されています。また、働き方改革が叫ばれており、残業の廃止やフレックス制の導入など柔軟な働き方を採用することで、就労環境を改善しようという動きもあります。さらに新型コロナウイルスの蔓延によって、リモートワークを積極的に導入する企業も増え、通勤しなくても、これまで通りの業務をこなしていくにはどうすれば良いのか、検討もはじまっています。

そんななか注目を集めているのが、RPAという自動化ツールです。RPAはソフトウェア型ロボットをサーバーやデスクトップにインストールする自動処理ツールで、主に定型的な事務作業の処理に活用されています。矢野経済研究所の分析によると、国内RPAの市場規模は2018年度に418億円を突破し、2022年度には800億円を超えると予想されています。ただ、実際にRPAを導入するには、どれくらいの費用がかかるのか、把握することが第一歩となります。予算規模がわからなければ、提案もできないからです。そこでRPAの導入費用や注意点を解説します。

RPAを導入する際に考えるべき予算編成とは?

RPAにはいくつかのサービス事業者が参入し、いろいろなツールが販売されています。そこで、代表的なRPAツールのライセンス料やその他の費用など、最適なRPAサービスを選ぶ際に知っておきたい予算・コストを解説します。

ライセンス料

ライセンス料は導入する規模によって大きく変わるため、一概には言えませんが、代表的なサービスにおけるライセンス料をご紹介します。まずNTTアドバンステクノロジが提供する国産RPAの「WinActor」はデスクトップ型RPAでライセンス料がPCごとに付与されます。フル機能版では、開発と実行が可能となっており、実行版は自動化処理のみが可能となります。加えて「WinDirector」という管理ツールのライセンス料が発生します。そのほかWinActor Cast on Callという従量課金型のツールも提供されています。

「UiPath」は世界シェアNo.1のRPAツールですが、「UiPath Studio」はロボットの開発を行うライセンスで、実行ツールは「UiPath Robot」です。加えて「UiPath Orchestrator」という管理統制ツールもあります。さらに「UiPath Communityエディション」という個人や非営利団体なら無料で利用できるツールもあります。具体的な価格は非公開のため、問い合わせが必要です。

パソコン購入費用

RPAにはサーバーにインストールするタイプのほか、RPAがインストールされたクラウドにアクセスして処理をするタイプ、さらにはデスクトップPCにRPAツールをインストールして、そこで処理するタイプに大別されます。サーバー型やクラウド型なら通常の業務で利用しているパソコンでアクセスできるため、新規でパソコンを購入する必要はありません。ただデスクトップ型の場合には処理するデータ量に限度があるため、スモールスタートに向いており、ライセンス料は抑えられますが、その分、パソコンの購入費用がかかることになります。

サーバー構築費用

サーバーを新規で構築し、そこにサーバー型のRPAを導入するといったケースでは、サーバー構築の費用を計上しておきましょう。サーバーの構築費用は容量や通信速度、接続台数など規模によって異なりますが、一般的には数十万~数百万円になります。

サポートサービス料

RPAは操作画面もわかりやすく、ある程度ITリテラシーのある社員なら操作は可能ですが、より運用に力を入れるなら、社内にRPAを使いこなせる人材を育成しておきたいところです。そのため研修費を想定しておくのも良いでしょう。また専門のスキルを持った派遣スタッフを依頼するなら、その人件費や導入支援サービスの費用などもかかります。

システムの維持管理費用

RPAツールの事業者や提供されているRPAの種類によっては、開発したロボットの実行環境や業務フローを変更すると、それに対応したロボットに書き換えるためのコストが発生する場合もあります。無料なのか有償なのか、事前に確認しておきましょう。

総務省が行う「RPA導入補助事業」とは?

労働力の中心である生産年齢人口の減少は、行政機関や地方自治体でも大きな課題となっています。2048年には日本の人口が1億人を割り込むという予想もあり、2060年には国民のおよそ2.5人に1人が65歳以上の高齢者になると考えられています。そのため、2016年12月には「官民データ活用推進基本法」が施行され、先端的な技術に関する研究開発や実証実験を推進していくことが確認されています。この流れを受けて、総務省はRPA導入補助事業を行っています。地方公共団体でRPAを導入していくことを目的に、RPA導入の費用の一部を補助するというものです。

地方自治体にRPA導入を行う事業の予算を補助する

地方公共団体が日常的に行っている業務にRPAを導入する事業を対象に、ソフトウェア費用やネットワーク費用、サーバー費用、シナリオ作成費、保守サポート費などの費用の3分の1が国から補助されるという内容です。

補助金の対象になる予算が定められている

RPA導入補助事業で実施団体に選定されると、期間に発生した経費が補助されます。計上できる経費は、ソフトウェア費用やネットワーク費用、サーバー費用などの設備備品費、導入設定作業費用、入力データ作成ツール導入作業費用、サーバー設置費用、保守・サポート費用、研修費用、業務分析費用、運用指針など作成費用のほか、ライセンス料や回線使用料となっています。

補助金で予算を助成するまでのスケジュール

2019年の「RPA導入補助事業」に係る地方公共団体の公募では、助成まで以下のスケジュールで進められています。

・2019年3月 公募(~4/15)
・2019年4~5月 総務省による評価
・2019年5月頃 採択候補団体の公表、交付申請手続
・2019年6月頃 交付決定(予定)
・2020年3月 実績報告書の提出
・2020年4月 額の確定

RPAの予算管理をする際の注意点

RPAはVBAやExcelマクロといった自動化ツールよりも、一般的にコストがかかります。そのため常に予算に見合ったパフォーマンスが出せているのか、把握することが大切です。予算管理をする際の注意点をまとめます。

RPAツールに必要な機能がそろっているか

RPAツールに飛びつく前に、しっかりと自動化したい業務にツールが対応しているのか、見極める必要があります。もっと適切なツールを提供している事業者があるかもしれません。一度、導入した後、事業者を変更するのは手間も時間もかかってしまい、予算の無駄遣いになってしまいます。

予算に適したコストパフォーマンスになっているか

予算内に収まっていたとしても、自動化によって成果が出ていなければ、成功とはいえません。1件の処理にかかる時間と1年で処理できた件数、そして担当者の時給を掛けることで、削減できた人件費を算出する定量的な効果測定などを活用して、常にコストと成果を検証できる体制を整えておきましょう。もし将来の維持管理費に多くのコストが必要になるようであれば、自動化に向いていない業務をRPAに実行させてしまっているかもしれません。

セキュリティシステムが充実しているか

必ずしも、すべてのRPAツールが高いセキュリティを備えているわけではありません。セキュリティが脆弱なツールを選んでしまうと、セキュリティシステムを整えるために別途予算が必要になってしまう可能性があります。とくにサーバー型のRPAで機密情報を取り扱っていると、不正アクセスなど外部からの攻撃により、情報漏洩が発生すると、対処費用に多額なコストがかかってしまうリスクもあります。

予算規模に適したRPAツールを選ぶコツ

社内のRPAへの理解も高まり、無事、予算も確保できたとして、予算規模に適したRPAツールを選ぶのはなかなか大変な作業です。いくつかポイントを押さえながらじっくりと吟味しながら選定しましょう。

自動化する業務を明確にしておく

RPAを導入するなら、まずどのような作業を自動化するか明確にする必要があります。一部の部署のある事務作業なのか、あるいは部署をまたいだ事務作業も自動化して全社的に効率化を進めたいのか、規模や狙いによって選ぶべきRPAツールが変わってきます。むやみにツールに飛びついても、成果が出なければ、かえって業務を煩雑にしてしまうだけです。また、すべての業務を自動化すると、もしも予期せぬエラーが発生すると、すぐに業務全体が止まってしまうことになりかねません。さらにRPAは人件費の削減などコストカットの側面がありますが、すべての業務をRPAでカバーしようとすると、多くの費用がかかってしまい得策とは言えません。RPAが得意な作業分野もあり、どこをRPAに任せ、人はどの作業を担当するのか、精査していくことが求められます。

お試し期間が設けられているRPAツールを選ぶ

無料のトライアル期間を設けているRPAツール事業者もあります。いきなり予算を使って業務に見合わないシステムを導入してしまうリスクを抑えられるため、まずは試してみるのも手です。効果が明確になれば、社内を説得する材料にもなります。

RPAツールを利用する現場の意見を参考にする

RPAツールは自動化によって、現場の負担を軽くするためのものです。運用がはじまってからも、何かと影響を受けるのは現場です。そのため事務処理にどんな問題があるのか? 自動化によってどんなトラブルが予想されるのか? 現場を巻き込んで、彼らの意見を参考にしながら、サービスを選定すると、導入後もスムーズに運用することができるはずです。

RPAを導入したあとの運用方法をつけておく

いつ、誰がツールを導入したことによる効果を測定するのか? ツールを導入した後はどんな体制に移行するのか? など、RPAの導入によって業務の流れや人員の配置に変更が生じます。どのように業務内容や人員配置を変化させるのか決めておけば、予算を無駄にすることなくツールを活用することにつながります。

外部の専門家に相談する

RPAを導入する必要性があったとしても、RPAに詳しい人材がいなければ、上層部を説得し、予算を確保するのは難しいでしょう。また予算が通ったとしても、それに見合ったツールが選べるのか、不安もあります。そのためRPAに精通した外部の人に相談して客観的な意見を聞くのも良いでしょう。

予算を抑えた方法から試験導入する

RPAでいきなり大規模な自動化を推進するのは、非常に危険です。大量のデータ処理を行い、思ったような結果が出なかった場合、元の手作業に戻すのは、時間も人材、労力もかかってしまいます。デスクトップ型のRPAなら比較的、抑えた費用で、自動化がどういうものなのか、判断できるため、スモールスタートで実施してみるのも良いでしょう。

RPAで効果を出すためには適切な予算編成が大切

RPAは自動化によって、手作業からロボットによる事務処理へ移行させる手法ですが、予算に見合った効果を発揮するには、さまざまな検討が必要になります。それなりに予算がかかるサービスのため、慎重に予算を組みながら、事業者を選定していきましょう。

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