okrとは?MBO・KPIとの違いやメリット・デメリットを分かりやすく解説!
2021/2/8
okrは採用目標手法の一つです。このokrを用いることで、様々なビジネスシーンに役立てることができ、近年でもGoogleなどのメジャーな企業において採用されている方法です。今回はそんなokrがどのようなものかについて、分かりやすく解説していきます。
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okrとは?
okrについてなんとなく知っているという方は多いかもしれませんが、「具体的にどのようなことを行うのか」まではご存じではない人もいらっしゃるのではないでしょうか。以下ではokrの概要やMBO、KPIなどとの違いを解説していきます。
okrの概要
まず、会社や組織で目標を掲げ、それを達成するためにはどのような成果を上げる必要があるのかについて詳しく分析していきます。この時、目標に対してどういった要素が必要になるのかという成果指標を明確化していくことが大切です。
この際には、「組織としての目標はどういったことを実現しようとしているのか」ということや、「売り上げとしてはいくらの数字を出したいのか」なども分析していきます。
会社や組織としてokrを出すことができれば、さらに小さな枠組みとしてチームや個人の目標達成に必要となる重要な成果をそれぞれ決めていきます。そして会社やチーム個人の重要な成果も決め終えれば、階層ごとにカギとなる成果を紐付けしていくのです。
こうして大きな枠組みから小さな枠組みまでをつなげることで、個人としての達成目標が組織や会社などの達成目標に貢献している事をわかりやすくすることが可能になります。
okrとMBOとKPIの違い
これらの手法に対し、okrは組織と個人の目標を統一させる目標管理手法ではありますが、同じ「目標設定」のフレームワークという意味で混同してしまうこともあるでしょう。
しかし、これらはそれぞれによって異なる特長を持っていることをおさえておくことが大切です。例えば、okrとMBOにおいては振り返りや目標の位置付けなどの点で違いがあります。
目標の位置付けは、okrでは「会社・チーム・個人」それぞれの目標が全てつながっており、オープンなものとして扱われることも多々あります。しかし、MBOであれば目標は個人として設定されるために、クローズなものとして扱われることになるのです。
また、okrは会社などの組織を活性化したり、個人としての業務を効率化させることが目標となっているのに対して、MBOでは主に個人としての賃金設定を行う上で用いられる管理方法になります。両者においてはこのような面で異なっており、その違いについてよく理解しておくことが大切でしょう。
okrとKPIにおいては目標達成の過程について細かく分けられているという部分では同じです。ただし、会社全体で導入され、目標の達成に向けて部署や個人に取り組ませるokrに対して、KPIでは導入するべきかどうかについて部署単位で決められます。KPIでは目標達成のためのプロセスを評価する上で導入している場合が多いので、このような形になっていると言えます。
okrのメリット・デメリット
okrのメリット・デメリット | |
メリット | デメリット |
・方向性を確認できる | ・okrの設定に整合性がない場合もある |
・リスクと無駄を削減できる | ・メンバーのやる気を削ぐ可能性がある |
・モチベーションが上がる | ・しっかり設定しなければ無駄になる |
メリット
方向性を確認できる
チームや個人としての業務が会社の目標達成に対してどう役立っているのかが分からなければ、仕事に対しての生産性も落ちてしまうことになりかねません。okrを導入すれば、社員個々人の目標と会社としての目標を結びつけることができるため、方向性を見失わずに済みます。
リスクと無駄を削減できる
モチベーションが上がる
しかし、okrを導入すれば会社の目標とチーム・個人の目標を結びつけることができ、会社の目標達成のために自らが貢献できていることを感じることができます。やりがいや目標を持つことができれば、モチベーションの向上につながるため、会社全体での生産性を高めることが可能になるのです。
デメリット
okrの設定に整合性がない場合もある
確かに、そのように組織内の方向性を確認することで生産性を高められる場合もありますが、もし、チームと会社の間で異なるokrを設定していた場合にはかえって効率が悪くなる場合もあります。例えば、各チームが独自的にokrを設定しており、それが会社としての優先事項とずれているケースなどが挙げられるでしょう。
そのため、okrの設定には会社の目標とチーム・個人の目標にしっかりとしたつながりがあることをよく確認しておく必要があると言えます。
メンバーのやる気を削ぐ可能性がある
あくまでも、「会社の目標達成のために必要なチーム・個人の目標」という位置付けであり、自らの仕事を管理して日々の業務を行いたいような社員にとっては弊害となる場合があるのです。
人によっては融通が利かないと思うことがあり、生産性が落ちる可能性もあるでしょう。このようなことにならないためにも、okrを設定する際にはメンバー全員に参加してもらい、設定を行うことが大切になります。
しっかり設定しなければ無駄になる
また、導入する際にあたってアプリなどの環境を整える必要がある場合もあり、そのような環境整備を怠った場合などにも曖昧な設定になってしまうこともあるでしょう。設定自体に問題がある場合、社員や管理職などにストレスがかかってしまい、そもそも導入したことが不必要であったのではないかと認識される場合もあります。
このようなことにならないためにも、okrの指導者は設定する際に万全なサポートを行い、導入に取り組む必要があるでしょう。
okrの導入手順
上記で述べたように、こういった目標管理の手法を用いれば個人のモチベーションを高めることができたり、全体の方向性を明確にすることができるなど様々なメリットがあるのです。
しかし、導入方法を間違ってしまえばokrが正しく機能しないこともあり注意が必要です。そのため、どのような手順で導入すれば良いのかを把握しておくと良いでしょう。
以下ではokrの導入手順を具体的に解説していきます。
okrの導入手順 |
・目標を設定する |
---|
・主要な成果を設定する |
・共有と公開 |
・振り返り |
・評価と反省 |
目標を設定する
目標を設定する際に大切なのは、誰でも容易に達成できる目標を設定しないことです。目安としては、達成できるかどうかが分からない程度の目標を設定するのが望ましいと言えます。具体的な数値として達成度が60%〜70%となるものが良いと言われます。
また、目標を設定する際には誰が見ても分かりやすい言葉を用いることが大切です。そのため、数値など視覚化できる情報を中心に表現するのが好ましいでしょう。個人としてのみならず、チーム全体での共有を行わなければなりませんので、できるだけ他人に伝わりやすい表現を用いるようにするのが大切です。
この他にも、目標数を決めたり、期限を決めることも重要です。個人のポテンシャルを踏まえながら、適切な目標となるように設定を行いましょう。
主要な成果を設定する
主要な成果を設定する時に大切なのは、設定する成果目標を達成することで最終目標が本当に達成できるものなのかをよく確認しておくことです。最終目標の達成に役立たないような成果目標を設定してしまえば、行動したことが無駄になってしまう可能性があります。このようなことにならないためにも、成果目標は最終目標を意識した形で設定する必要があるのです。
共有と公開
okrがしっかりと効果を発揮するためには、社員全員が目標を共有できる形にしておき、日々の業務の中で目標達成を意識し続けることが大切になります。また、他の社員や経営陣に対しれプレゼンを行う方法なども効果的でしょう。プレゼンを行うことで全体で情報共有することができ、社内の意識を統一することにもつながります。
振り返り
こういった時間を設定すれば、個人の目標をどれだけ達成できているのかチーム内で共有することが可能になります。また、振り返りを行うことによって自分がどれだけ目標達成に向け取り組めたかを明確にできるので、社員のモチベーションを高める効果もあるのです。
評価と反省
まとめ
ただし、自分で仕事を管理したいという社員などにとってはかえってやる気を削いでしまう可能性も存在しているため、導入時には個人の意見も幅広く取り入れる必要があるでしょう。
okrを導入する際にはメリット・デメリットをよく理解した上で導入することが大切です。上記のことを参考にして検討を行うようにしましょう。