Teamsの会議機能とは?会議の始め方や参加前の注意点を解説

リモートワークの普及でWEB会議ツールや遠隔地にいるスタッフとのコミュニケーションを円滑にするサービスに関心が集まっています。そこでチームでの共同作業を円滑にする「Microsoft Teams」での会議の始め方や参加時に確認しておきたい項目について解説します。

オフィスに出勤することなく、自宅や出先から業務を行うリモートワークが急速に広がっています。ビジネスチャットツールやウェブ会議ツールなどが登場し、スタッフが遠隔地にいてもこれまでと変わらない業務ができる環境が整ったことも要因のひとつですが、新型コロナウイルスの感染拡大が大きなきっかけでした。もともとリモートワークは出勤が困難な、妊娠中や育児中あるいは介護中のスタッフであっても、継続して勤務するためのワークスタイルでしたが、混雑する通勤電車に乗車することは感染リスクを高め、オフィスに一同に介して業務を行うことも密集状態に生み出します。

そのため、積極的にリモートワークを導入する企業が増えたわけです。こうしてリモートワークが一般的になったことで、WEB会議ツールや遠隔地にいるスタッフとのコミュニケーションを円滑にするビジネスサービスへの関心が高まっています。そこでチームでの共同作業を円滑にするコラボレーションプラットフォームである「Microsoft Teams」での会議の始め方や参加時に確認しておきたい項目について解説します。

Teamsの会議機能でできること

Teams(Microsoft Teams)は、マイクロソフト社が提供しているコミュニケーションツールです。同社のビジネス用コミュニケーションツールといえば、Skype for businessが有名でしたが、この後継ツールとして登場しました。Microsoftのアカウントがあれば、無料でも利用できるツールで、メンバーとの1対1の音声通話や、複数人との音声通話のほか、ビデオ通話、画面共有、ファイル共有、Officeアプリとの連携といった機能があります。なお、1つの会議に参加できる人数は300人までです。

Teamsを使って会議をするメリット

ビジネスで利用されているコミュニケーションツールには、他にもZoomやGoogle Meet、Wherebyなどがありますが、Teamsを使って会議をするメリットはどこにあるのでしょうか? 特徴を解説します。

Officeと連携させやすい

多くの会社ではMicrosoft OS搭載のPCを使い、WordやExcel、PowerPointといったOfficeソフトを活用して業務を行なっているはずです。Teamsの開発元もマイクロソフト社なため、Officeソフトとの連携面で、他のコミュニケーションツールよりも秀でていると言えます。たとえば、メールソフトのOutlookから会議を設定して、TeamsでExcelのファイルやPowerPointの資料をメンバーと共同で編集するような作業もスムーズに行うことができます。

会議以外の場面でもチャットやファイル共有できる

Teamsはチャット機能が利用しやすく設計されている点も特徴です。他のビジネスコミュニケーションツールでは、Web会議を開催している最中に主にチャットを用います。一方で、Teamsは会議以外のときにもチャットが送りやすいため、メンバー同士のコミュニケーションが円滑になるという利点があります。また、チャットの内容を保存してメモ代わりにしたり、ファイルをアップロードして共有・共同編集も簡単に利用することができます。

すぐにTeamsの会議を始める方法

Microsoft Teamsを導入したけれど使い方がわからない。あるいはZoomなどの他のウェブ会議ツールしか使ったことがないという人もいるでしょう。すでにTeamsでの会議の予定が入っているけれど、もし当日参加できなかったら困るという人もいるかもしれません。そこでTeamsを使った会議への参加方法を解説します。

チャネル画面から「今すぐ会議」を選択して始める

チャットでメンバーとやりとりしていたけれど、直接疑問や課題を話し合ったほうが手っ取り早く解決する!ビジネスマンならそんな経験をしたことがあるのではないでしょうか?Microsoft Teamsにはチャットからウェブ会議へとスムーズに移行できる「今すぐ会議」という機能があります。そのためツールやソフトウェアの切り替えを行うことなく、Microsoft Teamsからウェブ会議を開くことができます。使い方も簡単でメニューバーにある「会議」から「今すぐ会議」を選択すると、すぐにWebカメラが起動します。続いて会議名を入力し、「今すぐ参加」をクリックするだけで準備が完了します。

参加するメンバーを招待する操作も「会議のリンクをコピー」し、それをチームやチャネルのチャットに貼り付けるだけで会議の開催をアナウンスすることができます。Microsoftのアカウントを持っていないユーザーを招待することも可能で、「メールで招待する」を選択し、相手のメールアドレスを入力すると、ビデオ会議への招待メールが送信され、会議を案内することができます。

チャット画面から「ビデオ通話」または「音声通話」

複数の参加者を募って会議を開く機能が「今すぐ会議」(日時を指定して開催するなら「会議」)ですが、個別の相手とビデオや音声で通話することもできます。テキストでは伝わりづらい内容や誤解・齟齬が生まれていると感じたら、直接説明ができるわけです。1対1またはグループのチャット画面から、右上に表示されるビデオ通話または音声通話を選択するだけで相手を呼び出すことができ、アドレス帳を開き、電話をかけるよりも格段にスピーディです。

予定表画面から「今すぐ会議」を選択する

Microsoft Teamsには「予定表」というボタンがアプリバーの中にあり、そこから「今すぐ会議」の設定を行うこともできます。会議をスタートさせると誰もいない会議室が立ち上がるので、人型のアイコンをクリックして参加者を追加します。ユーザー名などで検索ができ、会議のURLが送信されるので、会議に集まってくるはずです。

先に会議予約をしておいて後日開催することも可能

Microsoft Teamsでは他のリモート会議ツールのように日時を指定して、会議を開催することもできます。

予定表から「会議を追加」で設定する

ひとつ目は、予定表から「会議を追加」して、設定するという方法です。予定表のメニューを選択すると、カレンダーが表示されますが、画面右上にある「新しい会議」を選択します。すると、会議名や日時のほか、参加させたい出席者を指定することができます。会議が設定されると「会議のリンクをコピー」できるようになるため、このURLを参加者に案内します。すると、設定した日時に会議を開催することができます。設定が完了すると、予定表に反映されるため、うっかり忘れてしまうことも防げます。

チャネル画面から「会議をスケジュール」で設定

チャネルのメンバーとオンライン会議をしたいときには、チャネル画面から会議を設定します。会議をスケジュールという項目から出席者や日時を設定することができますが、入力が終わると予定表に反映され、さらにチャネルのメンバーにはメールで通知される仕組みになっています。

チャット画面のカレンダーマークから設定する

そのほかチャット画面のカレンダーマークから会議を設定することもできます。チャット欄にあるカレンダーマークは会議の予約ボタンになっており、スムーズな設定が可能です。この場合チャットのメンバーがそのまま参加者として案内されますが、任意にメンバーを追加することもできます。

Teamsの会議に参加する前の注意点

Microsoft Teamsはチャットが使えるコミュニケーションツールですが、オンライン会議の機能も持っているため、テキストのやりとりだけでは伝えきれない業務連絡や、画面を共有しながらのプレゼンや発表をメンバーに対して行うこともできます。Microsoft社のビジネスソフトウェアが多くの企業で採用されているメリットを生かして、WordやExcel、 PowerPointなどとの連携に優れている点も特徴です。ファイルの共有やオンラインストレージサービスとの連携も簡単にできるため、Microsoft Teamsに一本化するという選択肢も考えられます。最後にMicrosoft Teamsでの会議に参加する前に、注意しておきたいポイントをまとめます。

ブラウザからではなくアプリから参加する

Microsoft Teamsはブラウザでも利用が可能です。ただ、ブラウザ版では一部の機能が利用できないといった制限があり、よりMicrosoft Teamsのポテンシャルを発揮させるなら、アプリ版をインストールして利用を開始するのがおすすめです。また、Windows版はもちろん、Mac版やスマホ版のアプリもあるので、幅広いユーザーが利用できる設計になっています。出先からもチャットが見られるように、PC版とスマホ版の両方を活用すると、よりスムーズなコミュニケーションがチームのメンバーとできるはずです。

参加直前の確認画面で設定の確認をする

今すぐ会議は、思い立ったときにすぐ会議スペースを立ち上げることができますが、一方で案内が来ると慌ててしまう参加者もいるかもしれません。そんなときはスピーカーやマイク、使用しているカメラの設定が正しく整っておらず、声が出ない、聞こえないというトラブルが発生しがちです。もし案内が届いたら、すぐに会議につながず、まずは設定が正しいのか確認してから参加する癖をつけると良いでしょう。自宅などから会議に接続する場合には、プライバシーの観点から、必要に応じてバーチャル背景を設定すると良いでしょう。

ハウリング対策をしておく

Teamsに限らず、ビジネスコミュニケーションを使う際に、スピーカーから「キーン」という不快な音が発生してしまうことがあります。ハウリングと呼ばれる現象ですが、会議に支障をきたしてしまうため、対策が必要です。スピーカーとマイクの距離が近すぎるケースや、部屋や会議室が小さく、すぐ側に別のマイクやスピーカーがある場合に起こりやすいと言われています。広い部屋に移動したり、マイクの音量を下げたり、あるいは、ヘッドセットを使用すると、解消することがあります。

録画が必要であれば有料プランに加入しておく

主要な機能を利用するだけなら、Teamsは無料プランでも十分に活用できます。ただ有料プランに加入することで、より利便性が高まります。とくに便利なのが、会議の録音/録画機能です。Teamsの無料プランでは、この機能が使えないため、もし、あとから会議の内容を振り返ったり、参加できなかったメンバーに収録したデータを送って共有したいのであれば、有料プランへの加入がおすすめです。なお、有料プランにすると、無料プランでは60分までの会議制限が1回24時間までになります。

チャットの連携に優れたMicrosoft Teamsを活用して有意義な会議を開催しよう

オンライン会議ツールや、チャットツール、あるいは文書を管理・共有するためのオンラインストレージサービスなど、複数のメンバーでの業務が効率化するビジネスツールはたくさんあります。それぞれ特徴や利点を持っていますが、ツールが増えるほど、かえって能率が下がるリスクもあります。その点、Microsoft TeamsはWordやExcel、PowerPointでビジネスソフトウェアのシェアを握っていること、OneDriveというストレージサービスなども提供しているメリットを生かして、各ソフトウェアとの連携のしやすさに優れています。とくに、チャットからすぐにビデオ会議ができる点は評価が高いと言えます。ビジネスツールやサービスを個別に導入するよりもコストを抑えることもできるため、検討に値する新しいビジネスツールだと言えます。

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