女優のいとうまい子氏が挑戦する予防医学のデジタル化 高齢者が楽しく生きるためのロボット開発。

高齢化が社会問題となって久しい日本。総人口に占める65歳以上の割合は世界一で、2019年時点で28.4%となり、今後も上がり続ける見通しだ。加速する超高齢化のなか注目されているのが、疾病の予防や心身の健康増進を目指す予防医学である。

AIを活用した社会課題解決をミッションに掲げる株式会社エクサウィザーズは、予防医学などの医療分野をはじめ、介護、HR、金融、ロボットなど、さまざまな領域でAIプロダクトの開発と実用化を行っている。なかでも同社が取り組む高齢者の運動を促すロボットプロジェクトを中心となって進めているのは、同社フェローでありタレントとしての顔も持つ、いとうまい子氏だ。なぜ、芸能人として活動する彼女がロボット開発の道へ進んだのか。予防医学分野のデジタルシフトの現状とは。お話を伺った。

在宅高齢者の健康推進のため、スクワットを促すロボットの開発

―まず、いとうさんの現在の活動について教えてください。

芸能活動を続けながら、早稲田大学大学院の博士課程で予防医学について研究中です。また、AIを活用した社会課題解決に取り組む株式会社エクサウィザーズのフェローとしても活動しています。

芸能活動としては、最近ではドラマや映画をやりつつ、レギュラー番組2本やスポットで入る番組出演がメインです。研究者としては、アンチエイジングについて東京大学農学部と共同で研究を進めています。食事制限と長寿との関連性、特に緩やかな食事制限の効果について、細胞のデータを解析しながら解き明かそうとしています。

エクサウィザーズでは、私が進めていた、高齢者が寝たきりにならないため運動を促すロボット「ロコピョン」の開発をサポートしてもらっています。開発しているのは、対象者に呼びかけ、適切な姿勢を指示しつつスクワットをしてもらうロボットです。ターゲットは独居で暮らしている高齢の方、具体的には75歳以上の方を考えています。

高齢者の中には、運動不足に対する危機感が薄い人も多く、今更激しい運動をするワケじゃないし鍛える必要はないと考える方が多くいらっしゃいます。しかし運動をしないと筋力が低下し、歩けなくなるなど日常生活すら危うくなる。骨密度が低下し骨粗しょう症のリスクが上がり、転んで骨折して寝たきりになってしまうケースもあります。そこで、ロボットを使って、高齢の方々に足腰を鍛えるための効果的な運動をして欲しいのです。継続的に運動をしてもらうためには、対象者のモチベーションに頼らない仕組み作りが必要です。そこで開発したのが、自動的に話しかけ、運動を促すロボットです。

一方、あまりにもロボットが機械的すぎると人はとっつきにくく感じるものです。特に高齢者の方々はロボットに威圧感を感じるというデータもあります。そこで、ウサギの形にしてみたり、女の子の形にしてみたりと、デザイン自体を工夫しています。

実際に開発中のロボットをご利用いただいた高齢者の方々には「無理なくスクワットを続けられ、しっかり歩けるようになった」「立ち座りするときに補助がなくてもできるようになった」など嬉しいリアクションをたくさんいただいています。

現在は、来年開催される国際ロボット展での発表や、ロボットの実用化を目指して開発しているところです。

これまで受けてきた恩を返したい

―研究者として活動されるに至った経緯を教えてください。

きっかけは、文科省が立ち上げた医療関係のプロジェクトに携わったことでした。任されたのはナビゲーター役で、台詞を覚えればこなせる仕事でしたが、医療分野に興味を持ち、勉強のために本など読むようになったんです。

その過程で、日本は国民皆保険制度のお陰で、誰しもが平等に治療を受けられるがゆえに、自分で自分を守ろうという意識が低いことに気付きました。そして、もっと多くの人に予防の大切さを知ってもらいたいと思うようになったのです。正しい知識を学び、発信できるようになるため大学で学ぶことを決めました。

思い切った決断をした背景には、これまで自分が受けてきた恩を返したいという気持ちもありました。芸能活動で恩返しすることもできますが結局、視聴者の方をはじめ支えてもらうことが多く、与えるよりももらう方が大きくなってしまいます。別の道で、予防医学の研究者として多くの人の役に立つことで、恩返しをしたいと思ったんです。

―大きなご決断をされましたが、不安などなかったのでしょうか?

不安に思う事は特にありませんでした。どうせ仕事をしている時間以外は暇な時間です。これまではその時間を使ってテレビを見たり、映画を見たり、友達と遊んだりしていました。これからは、その時間を自分の興味の追求に当てれば良いと思ったんです。

ただ、45歳で大学生になったことで、勉強はすごく大変でしたね。授業が終わった後、習った内容を何も覚えてなくて、指の間から知識がボロボロとこぼれ落ちるような感覚でした。仕事や家事をしながら大学に通うのも大変で、もう二度と大学生には戻りたくないです。

それでも、諦めず勉強するうちに少しずつ知識が増え、テストを乗り越えるなど目の前の課題をクリアできたとき、なんとも言えない達成感や満足感を感じました。もっと先に行きたい、もっと学びたいと前向きに勉強に打ち込めるようになりましたね。

―今取り組んでいる研究開発を始めた経緯を教えてください。

もともと予防医学を学んでいましたが、在学中に先生が退官された関係で別の分野へ行かざるを得なくなりました。そこで、以前から馴染みのあった先生の下でロボット工学を学び始たんです。これまで学んでいた知識を元に予防医学の現場で活躍できるロボットの開発に取り掛かり始めました。

ちょうど同じ頃、父親がガンになってしまったことも研究内容に影響しました。父親は、高齢だったため手術ができず、ベッドに寝たきりになってしまいました。24時間ずっと天井を見て過ごすだけの生活で、何を思うのか、と考えると切なくなってしまって、世の中の高齢者が寝たきりにならずに済むようにしたいなと思ったんです。

学ぶことが多く、大変に感じることもありますが、自分の研究が恩返しに繋がるはずだと思うと、挫けずに頑張ることができます。

そして研究を重ね、開発したロボットを国際ロボット展で展示したとき、その様子をたまたま通りかかって興味を持ってくださったのが、後の株式会社エクサウィザーズの会長、春田真さんでした。

ブースで一生懸命説明している姿を覚えてくださっていて、エクサウィザーズを立ち上げた後に改めて声をかけてくださったのです。私が取り組んでいることに意義を感じてくださったと共に、私もエクサウィザーズの取り組むミッションに共感をし、一緒に取り組みをはじめました。

予防医学にデジタル化をもたらす

―ロボット開発に取り組むなかで苦労した点はありますか?

予防医学とデジタルの両方の知見を持つ人が少なく、なかなか開発自体が前に進まないことですね。とくに私が研究する、ロコモティブシンドローム(※)に関しては、同分野に明るいデジタル人材がいません。

その点、エクサウィザーズはAIなど最新の技術に関して専門性を持った上でさまざまな現場に入り、課題解決のためのソリューションを開発しています。デジタル化が遅い業界に入り、AIを活用して課題解決に導くのが同社の役割だと思っています。

そんな会社の資産を活用し、私も自分の研究、開発を進めていきたいと思っています。例えば、正しいやり方のスクワットを補助するために、対象者の姿勢をセンサーやカメラで感知し、解析する技術のボットへ組み込んでいくこと。間違ったやり方でスクワットをすると足腰を痛めてしまうケースもあるため、非常に重要だと思っています。

※ロコモティブシンドローム
運動器の障害のために、要介護になったり、要介護になる危険の高い状態。


―最後に、今後の展望を教えてください。

私は、人は生きている以上、楽しく幸せであってほしいと思っています。私の根底にも人生を楽しみたいという気持ちがあります。そのために必要な提案をこれからも続けていきたいです。

別のテーマとして、今は障害がある方たちへのアプローチにも関心があります。企業からするとマネタイズの観点からなかなか参入できない分野でも、研究者としてなら問題に取り組むことができます。社会課題解決のため、尽力していきたいです。

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