デザインの最初から最後まで全てを支援するデカコーン企業「Figma」〜海外ユニコーンウォッチ #4〜
2021/11/1
「ユニコーン企業」企業価値の評価額が10億ドル以上で設立10年以内の非上場企業を、伝説の一角獣になぞらえてそう呼ぶ。該当する企業は、ユニコーンほどに珍しいという意味だ。かつてはFacebookやTwitterも、そう称されていた。この連載では、そんな海外のユニコーン企業の動向をお届けする。今回はデザインプラットフォームの「Figma(フィグマ)」を紹介する。
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評価額100億ドルを超える「デカコーン」企業、Figmaとは
Figmaは「誰もがデザインにアクセスできる」ことを目指している。シリーズEラウンドの資金調達の際、共同創業者でCEOのディラン・フィールド氏は社内向けのメールで「我々のビジョンは誰もがデザインにアクセスできるということだ。私がFigmaに取り組んでほぼ9年が経つが、我々はそのビジョンの追求をまだ始めたばかりだと本気で思っている」と述べたという。専用のアプリケーションなどを必要とせず、Web上で利用できるという特徴も、アクセスのしやすさを表している。この誰にとっても使いやすい特徴が、コロナ禍で増えたリモートワークとの相性もよく、Figmaをデカコーン企業へと押し上げる一因となった。