JALがVRで仕掛けるブランディング戦略。エアバスA350の操縦体験で未来のパイロットも育む

『最新鋭旅客機・エアバスA350のパイロットになった気分で、離陸や着陸、旋回の瞬間がスマートフォンで気軽に体験できる。』

航空ファンには夢のような仮想現実(VR)コンテンツを、JALグループのJALブランドコミュニケーションが開発し、10月からECサイトでのみ販売を始めました。アプリを起動して段ボール製の組み立て式のゴーグルにスマートフォンを差し込めば、子どもでもコックピットの360度動画が楽しめるようになっています。

格安航空会社(LCC)の参入など競争が激しくなる航空業界で、パイロット気分が味わえるVRは付加価値を生み出し、自社のブランド力を高める強力な武器になる可能性を秘めています。同社の企画・制作グループのディレクター・宮脇然さんに、開発の背景や狙いについてお話を伺いました。

※本記事は、『drop:フィジタルマーケティング マガジン』で、2019年11月1日に公開された記事を転載したものです。
JALブランドコミュニケーション 宮脇然さん

JALブランドコミュニケーション 宮脇然さん

カレンダーとセットで販売。ワクワクするコンテンツで、パイロットへの憧れも育む

本物のシミュレーターの内部がVRで体験できる。コックピット内の機器の名前もポップアップ表示される

本物のシミュレーターの内部がVRで体験できる。コックピット内の機器の名前もポップアップ表示される

――開発したVRコンテンツはどのようなものでしょうか。

今年9月から運航がはじまったエアバスA350型機の現役パイロットの運航訓練の様子を見られるVRコンテンツをつくりました。訓練の様子は、フライトシミュレーター内を360℃カメラで撮影し、現役のパイロット、機長・副操縦士が出演します。実際の様子をありのままに見ていただくために、管制官(※)との英語のやり取りも音声に収録して、まるで自分がパイロットになったかのような体験ができるよう工夫しました。

――映り込んでいる機長たちは、実際のパイロットの方なんですね。

はい。撮影は3人の現役パイロットに協力してもらい、うち1人は管制官役です。リアルさを大切にするため会話のやり取りはあえて脚本を作らず、いつも通りにフライトシミュレーターで運航訓練を行ってもらいました。

――そこまでリアルにこだわったのには、理由があるのですか?

これまでは、海外のエアラインがコックピット内を撮影し、ユーチューブで公開している例がありました。しかし、管制官との交信まで聞くことができるものはほとんどありませんでした。しかし、本来は離着陸はもちろん、飛行中の航路を変更する際など、常に地上管制官とは密なやりとりが発生しています。そこまで含めて体験いただくことで、パイロットや運航への理解を持ってもらう事と、よりマニアックにすることで、これまでなかった臨場感を楽しんでもらえるのではないかと考えました。

――VRコンテンツは、どのような目的で制作されたのですか?

このコンテンツは、2020年版のJALパイロットカレンダーとセットで販売します。実は昨年までのJALカレンダーには、拡張現実(AR)機能をつけて買った後の付加価値を高めていました。ところが、「こんなこともできるんだ」と喜んではいただけるのですが、それによって紙のカレンダーに価値を感じていただけているかというと、課題がありました。そこで今回は、新たにVRコンテンツをカレンダーに付けることにしました。

――そうした取り組みは、JALのブランド力を高める効果も期待できそうですね。

そうですね。まさに、今回のVRコンテンツは、航空業界に興味を持ってもらうためのひとつのツールにもなり得ると思っています。

現在では、LCCの増加などによりパイロットは業界内で需要があります。しかし、厳しい身体検査をクリアしなければならないため、実際になれるのは一握りです。そこで、中学生や高校生などの若年層にもこのVRコンテンツで気軽にバーチャルな体験をしてもらい、パイロット志望の人たちを増やすことも視野に入れています。

――パイロットというと人気の職種のようですけど、狭き門というイメージはあります。

そうですね。パイロットという職種に憧れをもつ子どもは多いのですが、難しいイメージがあるので、目指す方は多くありません。ですから、子どもの頃から航空業界への関心を高めて、志望者の増加につながればと願っています。

また、飛行機に乗るときには、「(その会社が)好きだから」という理由で航空会社を選ぶことは少なくありません。そうした「顧客へのブランディング」という面でも、新しい体験が提供できるVRを重要視しています。

コックピット動画は本物そのもの。管制官との交信までリアルに再現

パイロットの真横に立って見学している感覚が楽しめる

パイロットの真横に立って見学している感覚が楽しめる

――実際にゴーグルを装着してコックピット内の360度動画を試してみました。まるでパイロットの真横に立っている感じで、機長や管制官が英語でやり取りしている様子も聞こえます。窓の外に移る景色はCGでありながら、空港や山肌の様子がリアルで、着陸時は振動が伝わってくる気がするほどでした。

ありがとうございます。今回制作したVRコンテンツは、1本あたり4~8分の動画を5本分収録しました。前方に雲を確認して高度を変更するシーンや、安全を確保するために着陸をやり直すシーンなど色々なシチュエーションを用意しました。飛行中には、コックピット内のスイッチやパネル、スロットルレバーの場所を示すさまざまなテロップがポップアップで表示されたり、操縦士の視界を見ることができるシーンでは目の前のヘッドアップディスプレイでリアルタイムに高度や速度などの運航状況が表示され、まさにパイロットの疑似体験が楽しめるコンテンツになっていると思います。

――VRビジネスを手がける会社「ハコスコ」が今回の開発に関わっていると伺いましたが、どのような点が決め手となり依頼されたのでしょうか?

数社に声をおかけしましたが、コックピットという特殊な環境下でVRの撮影を行うにはどうするべきか、代表の藤井直敬氏がVR開発の第一人者ということもあり、会社を選定する前から様々なアドバイスをいただきました。例えば滑走路を見えやすくするなど、360度画像での見せ方はハコスコのVR映像ディレクターの知見があって出来上がりました。

また、動画の配信プラットフォームが活用できる点や紙製ゴーグルの製造ラインもあり、比較的安価にリアルな体験が提供できること、一気通貫で依頼できる事も決め手になりました。

――確かにこれまでのVRのイメージから考えると、消費者目線でもとても手軽になったイメージですね。

今回の商品は、無料のアプリをインストールして、指定のQRコードから起動します。ハコスコが開発した紙製のゴーグルにスマホをセットして動画を再生するだけでよく、ゴーグルも説明書通りに作れば1分間で組み立てられるので簡単です。対象年齢も7歳以上としたので、幅広い年齢の方に楽しんでいただけると思います。

――制作にはどれくらいの時間がかかりましたか?

収録に費やしたのは3時間くらいでしたが、編集には約2カ月半かかりました。コックピット内は狭くて暗いうえ、360度カメラが被写体に近すぎるとどうしても映像にゆがみや残像が生じてしまいます。そこをスムーズに見ることができるように映像をつなぎ合わせるのが大変な作業で、時間がかかりました。

今までにない表現で、顧客を新しい旅にいざなう

JALパイロットカレンダーとVR映像キットのセット 4200円(税別):JALブランドコミュニケーションストアにて10/1より販売

JALパイロットカレンダーとVR映像キットのセット 4200円(税別):JALブランドコミュニケーションストアにて10/1より販売

――今回はカレンダーとのセット販売ですが、今後はVRコンテンツだけを単体で売り出すなど、対象を広げる可能性はありますか?

すごく人気が出たらあり得るかもしれません。その場合は、新しいコックピット映像が見られるQRコードを追加で販売すれば、さらに楽しんでもらえますね。次回、2021年のカレンダーを発売するタイミングで、コンテンツを更新する可能性もあります。

――企業のVR活用には、どのような可能性があると考えていますか?

今まで体験することが難しかった世界を見せられる点に、可能性を感じます。これまでは一般の方がコックピットに入る機会は、イベントのときなどに限られていました。しかし、VRによって希少性のあるイベントをより身近にすることができました。会社がターゲットとする顧客の年齢層が高い場合、VRに慣れていない人にデジタルコンテンツをどのように利用してもらえるかは今後の課題になりそうです。

――JALグループでは他にも、整備士の訓練に技術を活用するなど、様々な場面でVRを展開しています。今後、グループとして取り組みたいコンテンツはありますか。

エンターテインメント性が高く、JALのブランドが高まるような使い方に知恵を絞りたいと思っています。弊社では、旅へのいざないを目的にしたコンテンツを多数制作しています。例えば、世界中のなかなか足を運べない場所をVRで体験してもらい、興味を持ってもらうというものなど。これからは、今までになかった手法で世界を感じてもらって、もっと旅に行きたくなるような仕掛けをつくっていきたいと思っています。

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