AIで企業のDXを支援する「株式会社ABEJA」 〜IPOから読み解く、デジタルシフト #9〜
2023/7/25
多くの企業が目標の一つとして掲げ、憧れ、夢を見る言葉、「上場」。これを達成した企業は資金調達の規模が大きくなり、さらなる挑戦ができるとともに、社会的に認められたという箔が付く。何百万社とある日本企業のなかで、上場企業は約3,800社。非常に狭き門を突破した、選ばれし企業たちだ。
本記事では、デジタルシフトを実現しながら新規上場を果たした企業に焦点を当てていく。今回は、DX推進を支援するデジタルプラットフォーム事業を手がける「株式会社ABEJA」を取り上げる。同社は、2023年6月13日に東証グロース市場に上場した。初値は4,980円で公開価格の1,550円を上回った。
独自開発のAIを活用し、企業のDXを支援
同社は、2012年に発表された、機械学習の一種である「ディープラーニング」をきっかけとして設立されたという。創業当初から研究開発に取り組み、それらが現在の事業にもつながっており、AI開発やAIを活用したDX推進の技術を溜めてきた。AI業界では世界のなかでも最先端とされるGoogleやNVIDIAが出資していることでも話題となった企業だ。
ABEJAは、2022年8月期の売上高が約19億7,800万円、営業損失は約1億6,300万円だった。2023年8月期は第2四半期累計で売上高が約14億700万円、営業利益が約3億4,500万円となっている。