日経クロストレンド「トレンドマップ 2020冬」を発表 技術分野で将来性スコアが伸びたのは「AR/VR/MR」
2020/3/23
株式会社 日経BPは2020年3月23日、マーケティング専門メディア「日経クロストレンド」が作成した「技術」「マーケティング」「消費」の潮流を見極める「トレンドマップ 2020冬」を発表した。
Contents
前回の19年夏調査と比較し、将来性スコアが最も伸びたのが、技術は「AR/VR/MR」、マーケティングは「D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)」、消費は「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」だ。また、経済インパクトでは、技術は「スマートフォン」、マーケティングは「DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)」、消費は「ジェンダーフリー」が、スコアを伸ばした。
■各分野でスコアを伸ばしたキーワード(2019年夏調査との比較)
■技術分野は、新キーワード「都市OS」が急浮上
都市OSとは、交通や医療、エネルギー、流通、観光など、様々なデータを分野横断的に収集・整理したデータ連携基盤のことで、デジタル化された都市、スマートシティを形づくる重要なベース技術となる。世界最大のデジタル技術見本市「CES 2020」で、トヨタ自動車が発表した未来都市構想「Woven City(ウーブン・シティ)」が象徴するように、未来のまちづくりに対する関心が高まっている。
■技術分野のトレンドマップ
■マーケティング分野は「D2C」に注目
また、マーケティング分野では今回の調査から「SDGs(持続可能な開発目標)」「ファンベース」「アドベリフィケーション」「信用スコア」という4つのキーワードを追加した。このうち、「SDGs」は将来性スコア4.17で2位につけており、関心の高さを物語っている。
■消費分野は「キャッシュレス決済」と「MaaS」に注目
その中で生まれている新潮流が、MaaSと異業種の連携モデルだ。MaaSアプリに飲食店のサブスクリプションサービスを取り入れたり、マンション住民向けにオンデマンドの乗り合いバスを提供したりと、他産業を巻き込んだ取り組みが進んでいる。人々の移動の先には「目的」があり、そこには消費を捉えるチャンスがあるため、消費キーワードとしてMaaSへの期待が高まっていると見られる。
「トレンドマップ2020冬」の分析手法
調査は2020年2月に実施。編集部が選定した技術24キーワード、マーケティング25キーワード、消費25キーワードそれぞれを認知する人に、そのキーワードの現時点での「経済インパクト」と「将来性」を5段階で尋ねてスコアリングした。質問の選択肢は下記の通り。
[経済インパクト]
1.どの企業も収益を得られていない/2.一握りの企業(1~2割程度)の収益に影響している/3.一部の企業(3~5割程度)の収益に影響している/4.大半の企業(6~8割程度)の収益に影響している/5.社会全体になくてはならない存在
[将来性(=企業の収益貢献や社会変革へのインパクト)]
1.将来性は低い/2.将来性はやや低い/3.どちらとも言えない/4.将来性はやや高い/5.将来性は高い]