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会津大学内でデジタル地域通貨を正式運用開始 複数のデジタル地域通貨をつなぐ「相互運用」可能な決済・送金を目指す

ソラミツ株式会社、有限会社スチューデントライフサポート(以下SLS)、株式会社AiYUMUは、ブロックチェーン「ハイパーレジャーいろは」を活用し、通常のキャッシュレス決済手段では実現できていない「転々流通」を実現し、複数のデジタル地域通貨をつなぐ「相互運用」可能な決済・送金を目指すトークン型のデジタル地域通貨「Byacco/白虎」を開発し、2020年7月1日から福島県会津若松市の会津大学内で正式運用を開始すると発表した。

■デジタル地域通貨「Byacco/白虎」の本番正式運用開始

デジタル地域通貨「Byacco/白虎」は、AiYUMUが運営し会津若松市が官民連携で整備を進めてきたICTオフィス「スマートシティAiCT(アイクト)」にてソラミツにより開発が進められてきた。2020年7月1日より、SLSが運営する会津大学内の売店やカフェテリア等にて本番正式運用を開始する。

2017年3月には、「Byacco/白虎」の実証実験を会津大学内で実施したが、その際の経験・実績を生かし今回の本番正式運用を実現した。「ハイパーレジャーいろは」は、2016年よりソラミツが会津若松市・会津大学と連携して開発を進めてきたブロックチェーンであり、カンボジアやロシアなど海外にて実用化・本番正式運用されたのちに、今回日本に凱旋帰国した日本発の技術だ。

■デジタル地域通貨「Byacco/白虎」の特徴

1、ブロックチェーンを活用し、データ自体が現金と同等の価値を持ちファイナリティがあり、日本円と連動するデジタル通貨(XST-JPY)の店舗などでの本番正式運用としては日本初だという
2、カンボジア国立銀行と共同開発し、既に本番正式運用されている中銀デジタル通貨「バコン」デジタル通貨(XST-USD, XST-KHR)の技術・実績を活用
3、圧倒的な低コストと強固なセキュリティ、高い処理能力、高い安定性を両立させたデジタル地域通貨を様々な地域にスピーディに提供・カスタマイズが可能
4、通常のキャッシュレス決済が実現していない「転々流通」を実現し、個人間・企業間の決済・送金や企業内の経費清算などをスピーディに実施し、業務効率の向上、少子化対策、資金繰りを改善
5、二重支払いや偽造を防止し、2秒以内の支払いや毎秒数千件の取引を実現するブロックチェーン「ハイパーレジャーいろは」を活用
6、現金を徐々に代替していき、紙媒体を使用せず非接触で決済が行われるため、新型コロナ等の感染症対策に有効であり、個人や企業への現金支給や支援なども安全かつ確実・スピーディに実施が可能

■デジタル地域通貨の今後の展開・将来構想

1、圧倒的な低コストかつスピーディな開発・カスタマイズにより、他様々な地域やスマートシティなどでのデジタル地域通貨を順次展開予定
2、ブロックチェーン同士がつながるため、他様々な地域やスマートシティなどのデジタル地域通貨同士をつなげていき「相互運用」を実現
3、カンボジアの「バコン」(XST-USD, XST-KHR)など、海外のデジタル通貨と接続することによりクロスボーダーの送金や決済を実現
4、スマートコントラクトを活用した、税金や利用料の自動支払いやデジタル資産・暗号資産などの所有権移転と決済の同時処理などが可能に
5、将来の日本や海外の中銀デジタル通貨との連携

■デジタル通貨(ステーブルコイン)と暗号資産(仮想通貨)の相違点

デジタル通貨(ステーブルコイン)は、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産(仮想通貨)と異なり、法定通貨に連動して価値が安定しており決済スピードや処理能力が高くファイナリティ(期待どおりの金額が確実に手に入る事)がある。そのため、利便性の高いデジタル決済手段としての普及が見込まれており実体経済への影響が大きくなることが予想されている。現在、中国のデジタル人民元(DCEP)、Facebookのリブラなどの開発が進められている。

ビットコインなどの暗号資産は、パブリック型ブロックチェーンという誰でもマイニングに参加可能で、PoW(プルーフオブワーク)などの複雑な計算処理を必要とするアルゴリズムを採用しているため、処理スピードが遅く、処理能力が低いなどスケーラビリティに課題があった。また、価値が大きく変動するため決済には使いづらいなどの課題があり実体経済への影響は限定的ではないかと言われている。

最新技術の「ハイパーレジャーいろは」は、コンソーシアム型ブロックチェーンと呼ばれ、許可された組織のみがシステム運営に参加可能で、多数決方式のBFT合意形成アルゴリズムを採用しているため、処理スピードが早く処理能力も高く、ファイナリティがあるなど金融取引に最適なブロックチェーンだ。これらの技術革新により、法定通貨と連動し価値が安定したデジタル通貨の提供が可能になった。
出典元:プレスリリース
カンボジア国立銀行のデジタル通貨「バコン」は2019年7月18日に正式導入に向けたパイロット運用を開始し、すでにカンボジア国内最大の商業銀行アクレダを含む1014の銀行や決済事業者と接続して、1万人以上のアクティブユーザーが実際のお金を使って毎日送金や店舗での支払いを行っている。カンボジア国立銀行は新型コロナが収束次第、正式運用を開始する予定とのことだ。ブロックチェーンを活用した中央銀行デジタル通貨の実用化としてはカンボジアが世界初であるといえる。

デジタル地域通貨「Byacco/白虎」は、ソラミツとカンボジア国立銀行が共同開発した中銀デジタル通貨「バコン」の技術を活用し、日本向けのデジタル地域通貨に最適化したもの。既に本番テスト運用がスタートしている「バコン」をベースとしているために「Byacco/白虎」としての最適化は3ヶ月程度で完了し、迅速な運用開始と開発コストの低減に成功した。

今後、様々な地域やスマートシティ等でのデジタル地域通貨の導入を非常に容易・スピーディ・低コストで実施することが可能で、それらのデジタル地域通貨同士を容易に接続する「相互運用」が可能だ。これにより様々な自治体や金融機関が発行するデジタル通貨の相互運用を可能とする自治体共通プラットフォームの実現を目指すという。

「バコン」については、タイやマレーシアとのクロスボーダー送金システムの開発が進められているが、「Byacco/白虎」についても同様に将来的には他国のデジタル通貨などと連携することによりクロスボーダー取引への発展可能性があるとのことだ。

■日本のキャッシュレス決済とデジタル地域通貨「Byacco/白虎」の相違点

◯◯ペイなどのQRコード決済や、Suicaなどの交通系ICカードに代表される「キャッシュレス決済」とデジタル地域通貨「Byacco/白虎」の最も重要な相違点は、デジタル通貨は「転々流通」が可能なトークン型のデジタル決済であり、データ自体が現金と同等の価値を持ちファイナリティー(finality)がある点だ。そのため、加盟店での支払いや企業間の送金においても、現金決済と同様に支払いのたびごとに即座にデジタル通貨を受け取ることができ、月末締め翌月払いのような後日の資金清算や振込指示・着金確認の必要がなく企業の業務が大幅に削減される。

またデジタル通貨は「転々流通」(不特定の者への譲渡が繰り返される性質のこと)可能であるため、個人間や企業間での直接送金・決済や企業内での経費清算などに活用することができる。加盟店はデジタル通貨を受け取ると即座に仕入れなどの次の支払いが可能で、経済活動全体の資金の流動性が高まる。

一方、「キャッシュレス決済」は口座型の決済手段であり、月末締め翌月払いのように締め日において決済事業者と加盟店との間で資金清算を行い、後日に決済事業者は売上金を加盟店の銀行口座に振込み、加盟店は着金確認を実施する必要がある。また、多くの「キャッシュレス決済」は転々流通できないため加盟店は受け取った電子マネー等を即座に仕入れなどの支払いに使うことができない。加盟店は売上金が振り込まれるまで(売上金が振り込まれるまで、1ヶ月程度かかる場合がある)次の仕入れなどに売上金を使うことができないため、中小店舗の資金繰りが厳しくなる。さらに決済システムが複雑であり、複数の銀行口座間で振込を繰り返すため高コストになりやすいとの課題がある。

トークン型・転々流通型のデジタル通貨は、これまでのデジタル技術で実現することは困難であり、データの改ざんや複製を防止し、数学的に証明可能な所有権をユーザーに付与したり移転したりすることができるブロックチェーン技術が不可欠であると言われている。
出典元:プレスリリース

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