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アクセンチュアと東京女子医大、腎移植治療でのAI活用について共同研究を開始

アクセンチュア株式会社、学校法人 東京女子医科大学は、腎移植後のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上に向けて、腎移植治療における人工知能(AI)活用の可能性について共同研究を開始すると発表した。
AIを活用してドナーと腎臓移植希望者(レシピエント)の腎移植前後の観察検査項目データから拒絶反応や副作用を予測することで、将来的な臨床現場における活用と、より効果的な治療法の選択につなげていく。

これまで2500例以上の腎移植に関わり、日本トップレベルの実績・経験を有する、東京女子医科大学病院 病院長兼泌尿器科教授の田邉一成氏は次のように述べている。「腎移植では複雑な診断、治療過程が求められますが、医療領域においてAIのような新技術の活用はこれからの日本において必須であると考えています。幅広い業界におけるAIの導入・課題解決に大きな実績を持つアクセンチュアと協働し、東京女子医大病院でこれまで実施してきた豊富な腎移植データに基づく研究を行うことで、新しい技術によるより良い診断と治療法、そして患者様のQOLの向上につながることを期待しています」

今回の共同研究では、過去に東京女子医科大学病院泌尿器科で腎移植手術を受けた患者およびその腎ドナーの基本情報、投与した薬剤の情報、検査項目や経過観察結果などの情報を分析する。アクセンチュアが開発したAI HUBプラットフォームなどを活用し、セキュアなデータ環境で、機械学習を含む複数の解析アルゴリズムから最適なものを選択、組み合わせて分析する。拒絶反応や副作用の発生予測、交絡因子の検証、最適なドナーとレシピエントの組み合わせの発見、術後の最適な治療法のレコメンドなど、アクセンチュアが開発したAIモデルの精度を検証する。共同研究結果は、2021年中に学会での発表を目指すという。

日本は人口100万人当たりの透析患者数が世界第2位で、透析患者数も年々増加しており、腎移植を必要とする患者が多くいる。昨今の腎移植では、ドナー選択時に行うHLA適合性判断や免疫抑制剤による拒絶反応制御によって、移植腎の生着期間が劇的に改善している。一方で、現行の治療法では制御が困難な免疫反応による慢性拒絶反応や、免疫制剤を長期間使用することによる副作用により、移植患者のQOL低下がみられる。アクセンチュアと東京女子医大はこの課題を克服すべく、観察検査結果からの早期の慢性拒絶反応や、副作用の予見や有効性の高い治療法の選択において、実効性の高いAIの活用法を検討する。

アクセンチュア株式会社 ビジネスコンサルティング本部 AIグループ日本統括マネジング・ディレクターでAIセンターのセンター長を務める保科学世(理学博士)氏は次のように述べている。「人間がAIを活用することで、人間の能力を拡張させ、これまでにない新しい価値を生むことができます。今回、日本における腎移植の第一人者である田邉教授をはじめとする東京女子医大の豊富な臨床例と、アクセンチュアが開発したAIを掛け合わせることで、腎移植診療の前進につながることを期待しています」

医療現場でのAI活用に関する知見・経験に基づき、本共同研究の実効性に対する助言を行う株式会社トリエスの代表取締役葛西重雄氏は次のように述べている。「医療現場における新たなテクノロジーは、患者様の安心・安全を最優先し、さまざまな要因を十分に考慮しながら導入していくことが必須です。このたび、腎移植治療の第一人者である東京女子医大、そしてAIによる分析および実装に長けたアクセンチュアが組むことで、腎移植患者様、ドナーの方々に寄り添った、これまでにないイノベーションにつながることを期待しています」

なお、本研究では、文部科学省ならびに厚生労働省が示す「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針ガイダンス」に則り、倫理審査委員会の承認を得て実施され、匿名化されたデータを基に分析を実施する。研究対象者は、東京女子医大の窓口にオプトアウトを申し出ることができるなど、倫理上・プライバシー上の不利益が生じないよう配慮がなされるとのことだ。

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