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三菱ふそうトラック・バス、自然言語処理技術と機械学習を品質管理プロセスに導入

三菱ふそうトラック・バス株式会社(以下、MFTBC)は、品質管理プロセスに自然言語処理技術と機械学習を統合したコグニティブ検索の採用により、品質管理業務を改善したと発表した。これは、ビッグデータの活用により顧客の安全で効率的な車両運行を支えるMFTBCの取り組みをさらに進めるもの。
コグニティブ検索は、膨大な量の情報をインデックス化し、クラスタリングや比較によりデータの解釈を明確化する。MFTBCは本技術を活用し、PQR(Product Quality Report)と呼ぶ、販売店から寄せられる車両品質情報の連絡書への処理対応を強化した。これまでは、販売店から届く連絡書を手作業で確認、解析したうえで、既存の連絡書との照合を行い、報告事案の規模や重要度を把握して、その後の改善対応につなげていた。各担当者の知識や経験に頼るプロセスを、コグニティブ検索を用いて内容を分析し、過去事案を集めたデータライブラリーからの関連事項の探り出しが可能になったことで、業務効率と正確性の向上を実現したとのことだ。また、文章の意味の解析精度を高める自然言語処理機能を追加することで、データ照合の正確性を高めている。さらに解析の正確を期すために機械学習を取り入れ、より関連性の高い情報が提案されるようにしたという。

今回のシステム構築において、MFTBCの品質管理部門はまず過去事案の詳細なライブラリーを作成し、これまでの連絡書から重要な情報を抽出できるようにした。そのうえで、販売店からオンラインポータルを通して送信される英語または日本語の連絡書を分析し、世界各国の車両に関するデータをライブラリーに継続的に追加している。このプロセスは、MFTBCの川崎工場と三菱ふそうバス製造の富山工場、そして三菱ふそうトラック・ヨーロッパのトラマガル工場(ポルトガル)で製造する全ての車両を対象としており、海外市場からの連絡書にも対応している。

今年1月に本システムを導入して以来、連絡書処理に要する期間を30%短縮することに成功。情報分析が迅速化したことで、品質不具合を未然に防ぐ改善処置や早期解決を可能にする体制の強化に努めている。本システムの他にも、車両の品質や安全性を支える取り組みとして、ふそう車両に搭載するコネクティビティ機能「Truckonnect(トラックコネクト)」によるリアルタイムでの車両モニタリングや遠隔診断機能がある。品質管理におけるコグニティブ検索の活用は、川崎本社における業務のデジタル化の取り組みの一環でもあるとのことだ。

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