
NEC、三重県で選挙の事務効率化を目指すAIシステムの実証実験を実施
2021/1/22
NECは、大量のテキストデータを高速・高精度に検索可能なNECのAIテキスト含意認識技術を活用し、地方公共団体の事務処理における法規集・事例集・書籍等の検索作業を支援するシステムの開発に取り組んでいる。その一環として、2021年1月から3月にかけて三重県選挙管理委員会(以下、三重県)の協力を得て、選挙事務に関する法令、法令の解釈と運用に関わる裁判所の判例、所管官庁からの通知、行政実例等の検索を支援するシステムの実証実験を行うと発表した。
■背景
■実証実験の概要
今回利用するのは、「NEC the WISE」を使用したAIテキスト含意認識技術で、二つの文が同じ意味を含むかどうかを高精度・高速に判定できる。従来のキーワード検索は完全に一致する語を単語単位で検索するが、AIテキスト含意認識技術はNEC独自のAI技術を利用して、二つの文が同じ意味を含むかどうか判定することで、文表現が異なっても意味が同じものを取りこぼさず検索することができる。
また、NECは、検索の際に法規集・事例集等、出典元のPDFファイルを表示することに加え、各地方公共団体が独自に保持している過去の問い合わせへの回答履歴も同時に検索・抽出する独自技術を開発し、本システムに搭載している。これにより、過去の問い合わせへの回答履歴などの対応記録を参照し、取り扱い経緯を踏まえた上での回答案の作成が容易になるとのことだ。