日本IBM、都市ガス製造拠点の保全業務の効率化を目指すプラットフォームを構築し大阪ガスのDXを推進

日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は、大阪ガス株式会社のデジタル・トランスフォーメーションの一環として、都市ガス製造拠点の保全業務の効率化を目指す「保全業務プラットフォーム」を構築し、2021年3月より本格的に稼働したと発表した。本プラットフォームでは、IBMの自動化ソリューションである「IBM Blueworks Live(以下、Blueworks Live)」と「IBM Cloud Pak for Business Automation」を採用している。

大阪ガスは関西圏を中心に全国でガス・電力を販売、供給しており、今回の取り組みを行ったガス製造・発電・エンジニアリング事業部は、都市ガス製造拠点2カ所において、LNG(液化天然ガス)の受け入れから都市ガスの製造・送出を行う重要セクションだ。しかし、国内の労働人口の減少により、将来的に保全業務の担い手が不足する可能性があることは製造現場の大きな課題であり、ガス業界も例外ではないという。大阪ガスでは技術の伝承に向け、ベテランのスキルやノウハウを整理し、大量の書類や個別の管理ソフトなどで管理していた業務プロセスを見直すことで、保全業務の効率化と最適化を目指していた。

本プラットフォームでは、予算策定から年間の工程策定、仕様書発行・発注、詳細工程などの日々の工事調整、進捗報告、実績の管理に至る保全業務の各プロセスで発生する、あらゆる情報をシステムに集約して一元管理する。さらに経験の有無を問わず、誰でも業務を遂行できる標準的なワークフローを展開することで、保全業務の効率化と最適化を行う。

<保全業務プラットフォーム概要図>
出典元:プレスリリース
業務プロセスの可視化や改善は、IBMのパブリッククラウドであるIBM Cloudで提供されるSaaSサービスのBlueworks Liveを活用し、現場主体での新業務プロセス作成の取り組みを効率的にサポートした。また、作成した新業務プロセスを、Cloud Pak for Business Automationを用いたワークフローとしてハイブリッドクラウド環境下で実装・運用することで、大量の書類や個別の管理ファイルの作成や押印対応等を不要とする、ビジネス・プロセスの自動化やワークスタイルの変革を図った。予算管理・工程管理の改善については、株式会社ウェッブアイの統合プロジェクト管理ソリューションであるPREGARE・工程’s・Planowを採用している。日本IBMは今回の取り組みで、株式会社オージス総研、コムチュア株式会社および株式会社ウェッブアイの協力のもと、公益業界および自動化ソリューションに関する豊富なスキルや知見を活用しシステム導入を支援した。

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