デジタル化の影響を調査した「デジタル環境変化に関する意識調査 2021年版(日本の調査結果分析)」が発表

PwC Japanグループは、「デジタル環境変化に関する意識調査 2021年版(日本の調査結果分析)」を発表した。

PwCは、デジタル化によって到来しつつある「新たな世界」で必要になる「新たなスキル」について、日本および各国の社会人がその変化をどのようにとらえているかを探る『デジタル環境変化に関する意識調査』を実施している。2回目となる2021年度の調査では世界19カ国の約32,500名を対象に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で加速するデジタル化の波が自分たちの仕事環境をどのように変えていると感じているかについて聞いた。

本レポートでは、日本の回答者の回答に焦点を当て、諸外国との比較や、男女別・年齢別・雇用形態別など属性別の分析を通じて、日本の社会人の仕事環境の実態や、デジタルデバイド、アップスキリング(スキルの向上)やリスキリング(再教育)を巡る課題を考察している。

<日本の回答者の全体傾向>
・自分にとってテクノロジーは機会よりも脅威
「テクノロジーはリスクよりも多くの機会をもたらす」という一般的な認識に対する問いに49%が肯定的な回答をしており、肯定が否定を上回っている。しかし「テクノロジーの開発によって将来の仕事の見通しが改善するか、妨げられるか」という問いでは47%が「妨げられる」と回答した。

・スキルの獲得が海外と比べて極端に停滞
「パンデミックが始まって以降の仕事をするために必要なデジタルスキル」に関して、45%が「十分なデジタルスキルがなかった」と回答しており、全体平均の26%を大きく上回る。また、実際の「過去12カ月間のスキル獲得機会」についても、40%が「全くなかった」と回答し、全体平均の13%を大きく上回る。

・スキルの習得や新しいテクノロジーの活用に自信がない
「テクノロジーの変化についていけるよう絶えず新しいスキルを学んでいるか」という問いに肯定的なのは40%で、全体平均74%を大きく下回る。「新たなテクノロジーの活用に順応できる自信」についても、肯定的回答が42%で、全体平均の80%と大きく乖離している。
質問: 以下の内容にどの程度同意しますか?
「私はテクノロジーの変化についていけるよう絶えず新しいスキルを学んでいる」
(各国:「強く同意」と回答した割合)
出典元:プレスリリース
・リモートワークが理想だが、実現性はまだ低い
「将来の理想的な職場環境はどのようなものだと思うか」という問いに対して、対面を中心とした職場を選好する回答が18%なのに対し、バーチャル環境を選好する回答は41%と大きく上回り、バーチャル環境への期待がうかがえる。一方、「高度なテクノロジーを使用してリモートで実行できる仕事の要素はあるか」という問いには40%が肯定的だが、海外比では最下位であり、理想と現実の乖離がある。

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