神奈川工科大学、初心者でも効率的にプログラムが書けるAIを活用した「プログラミング支援技術」を開発

神奈川工科大学情報学部の鷹野孝典教授は、最新のAI技術を導入したプログラミング支援技術を開発した。本システムを用いることで、初心者でも容易にプログラムを作成できるようになり、プログラミング教育ツールとしても利用できるという。

製品やサービスの高度化のためAI技術を導入する事例が増えているが、AIにはソースコードとよばれる高度なコンピュータープログラムが必要で、そのような高度なプログラムは、専門的なプログラミング技量を有する技術者でないと作成は難しいことが課題となっていた。そこで、神奈川工科大学情報学部の鷹野教授は、初心者レベルの技術者でも容易にソースコードを作成できるようになる、プログラミング支援技術を開発したとのことだ。

本システムは、AIにソースコードの特徴的な表現を学習させることで、技術者が入力した言語の一端やプログラムの処理手順等をヒントに、その後に入力すると予想されるプログラムや補完すべき言語を、プログラミングを行う技術者に自動的に提案するものだ。本システムの提案に沿ってプログラミングを進めることで、初心者レベルの技術者でも容易にソースコードを作成できるようになる。また、本システムは、初中級技術者向けのプログラミング学習ツールとしての利用も期待できるという。

本システムの技術的な概要は以下の通り。
・AIが、プログラムの処理手順をソースコードの''機能語''、または特徴的な表現の''列''として捉えることで、AI技術の一つである深層学習の適用を可能とした。
・プログラムの処理手順の''文脈''を解釈することにより、その後に入力すると予想されるプログラムや補完すべきコンピューター言語を自動提案する機能を実用化した。
・ソースコード機能推定モデルは、本システムでは自然言語処理技術の一種であるBERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)および双方向LSTM (Bidirectional Long Short-term Memory)を採用して、深層学習を用いた言語モデルを応用することにより構築した。

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