NEC、日常の歩行データを収集し歩行状態を分析できる「歩行センシング・ウェルネスソリューション」を法人向けに提供開始

NECは、日常の歩行データを場所や時間を問わず収集し、歩行状態を分析可能な「歩行センシング・ウェルネスソリューション」を病院や介護事業者、靴メーカーなど法人向けに2021年10月より提供開始したと発表した。これにより、病院や介護事業者における患者や高齢者の日常の歩行データ収集や靴メーカーにおける商品開発などに貢献する。

「歩行センシング・ウェルネスソリューション」は、NECが開発した小型の歩行分析センサを搭載し、靴に入れるだけで「歩容(≒歩行の質)」の計測が可能な専用インソールを活用し、センサで収集した歩行速度、歩幅、接地角度、離地角度、足上げ高さ、足の外回し距離のデータを専用のアプリやダッシュボードから確認することが可能だ。
出典元:プレスリリース
従来、人の歩行状態を把握するには、カメラで撮影した歩行シーンの映像や、身体に装着したウェアラブルセンサからのデータを基に分析する必要があり、場所や利便性、専用設備の設置など運用や費用面に課題があったという。

今回提供する「歩行センシング・ウェルネスソリューション」を活用することで、例えば病院外の患者や高齢者の日常の歩行データや、開発中の靴を着用したサンプルデータを場所や時間を問わず設備も不要で手軽に、かつセンサの存在を意識することなく収集できるようになる。またセンサは、歩行時のみ検知・起動し消費電力を抑える設計となっているため、計測の精度を高めながら電池交換や充電の手間を省くことができる。さらに、日常計測だけでなく、リアルタイム計測用のセンサを新たに開発し、特定の場面における歩行状態を計測することも可能だ。

またNECは、新技術として、センサで収集した歩容データから足圧中心移動指数や拇趾関節の歪み(第一中足骨関節角度)といった足の健康状態を示す指標を推定する独自の歩容分析AI技術を開発。今後、歩行を通じた健康生活の推進や健康寿命の延伸にさらに寄与していくとのことだ。

なお、NECは「歩行センシング・ウェルネスソリューション」について、利用者の声を収集して製品開発に活かすことを目的に2019年より応援購入サービス「Makuake」を通じて個人顧客向けに先行予約販売を実施してきた。本年10月より製品化し、「Makuake ストア」において、個人顧客向けに一般提供を開始している。NECは、法人向けと合わせて、2023年までに3万ユーザへの提供を目指すとのことだ。

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