中小企業個人情報セキュリティー推進協会、「大手企業におけるDX推進」の実態調査を実施

一般社団法人中小企業個人情報セキュリティー推進協会は、中小企業との受発注業務に携わっており、かつ直近2年以内に企業に300万円以上の発注経験がある、大手企業(従業員数300名以上)の管理職216名を対象に、「大手企業におけるDX推進」の実態調査を実施したと発表した。

調査概要
調査概要:「大手企業におけるDX推進」の実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年9月27日〜同年9月29日
有効回答:中小企業との受発注業務に携わっており、かつ直近2年以内に企業に300万円以上の発注経験がある、大手企業(従業員数300名以上)の管理職216名

・大手企業の82.9%が「社内でDXに取り組んでいる」と回答

「Q1.あなたの会社では、社内でDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでいますか。」(n=216)と質問したところ、「はい」が82.9%、「いいえ」が9.7%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・はい:82.9%
・いいえ:9.7%
・わからない/答えられない:7.4%

・全社としてDXに取り組んでいる大手企業は48.0%

「Q2.Q1で「はい」と回答した方にお聞きします。自社内におけるDX推進の推進状況はどの程度ですか。」(n=179)と質問したところ、「非常に(全社として)取り組んでいる」が48.0%、「やや(一部の部署などで)取り組んでいる」が44.7%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・非常に(全社として)取り組んでいる:48.0%
・やや(一部の部署などで)取り組んでいる:44.7%
・あまり取り組んでいない:5.6%
・一切取り組んでいない:0.0%
・わからない:1.7%

・大手企業におけるDX推進への課題、「DX推進のための人材が不足」が63.7%で最多

Q1で「はい」と回答した人に、「Q3.自社内におけるDXを推進する中で、課題と感じることはありますか。(複数回答)」(n=179)と質問したところ、「DX推進のための人材が不足」が63.7%、「DX推進のアイデアや企画・戦略立案が難しい」が58.1%、「データが適切に管理できるか、情報漏洩しないか不安がある」が43.0%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・DX推進のための人材が不足:63.7%
・DX推進のアイデアや企画・戦略立案が難しい:58.1%
・データが適切に管理できるか、情報漏洩しないか不安がある:43.0%
・自社だけDX推進しても取引先が対応してないと効果がだせない:40.8%
・自社のDX推進の成果を出すために、取引先にも協力してもらうことがたくさんある:36.3%
・自分ではDX推進に携わっていない:4.5%
・その他:2.8%
・課題は一切ない:1.7%
・わからない:1.1%

・大手企業94.4%が「取引(受発注)先となる中小企業もDXを推進すべき」と回答

「Q4.今後、取引(受発注)先となる中小企業もDXを推進すべきだと思いますか。」(n=216)と質問したところ、「非常にそう思う」が52.3%、「ややそう思う」が42.1%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・非常にそう思う:52.3%
・ややそう思う:42.1%
・あまりそう思わない:5.6%
・全くそう思わない:0.0%

・大手企業の約7割が、取引先の中小企業に対して、DX推進による「デジタル化・ペーパーレス対応」「セキュリティーやコンプライアンスの整備」などに期待

「Q5.Q4 で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方にお聞きします。今後、取引(受発注)先となる中小企業に対し、DX推進の側面からどのような対応を期待しますか。(3つまで複数回答)」(n=204)と質問したところ、「デジタル化・ペーパーレス対応」が74.5%、「データや情報の保護と管理体制の構築」が69.1%、「セキュリティーやコンプライアンスの整備」が67.2%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・デジタル化・ペーパーレス対応:74.5%
・データや情報の保護と管理体制の構築:69.1%
・セキュリティーやコンプライアンスの整備:67.2%
・取引および関連業務がスムーズにできるための調整や対応:35.3%
・その他:2.0%
・わからない/答えられない:1.5%
・特にない:0.5%

・大手企業の7割以上が、DXを全く推進するつもりがない企業との取引を「躊躇」

「Q6.あなたは、DXを全く推進するつもりがない企業との取引(発注)を躊躇しますか。」(n=216)と質問したところ、「かなり躊躇する」が25.0%、「やや躊躇する」が46.3%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・かなり躊躇する:25.0%
・やや躊躇する:46.3%
・あまり躊躇しない:24.1%
・全く躊躇しない:4.6%

・DXを全く推進するつもりがない企業との取引を躊躇する理由、「生産性を上げる取組に前向きな姿勢を持つべき」「セキュリティーやコンプラアインスが整備されてないと、自社も影響を被ることがある」などの声

「Q7.Q6で「かなり躊躇する」「やや躊躇する」と回答した方にお聞きします。その理由を教えてください。(複数回答)」(n=154)と質問したところ、「生産性を上げる取組に前向きな姿勢を持つべきと思うため」が71.4%、「セキュリティーやコンプラアインスが整備されてないと、自社も影響を被ることがあるため」が67.5%、「受発注先事業者に対するリスク管理において重要であるため」が55.2%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・生産性を上げる取組に前向きな姿勢を持つべきと思うため:71.4%
・セキュリティーやコンプラアインスが整備されてないと、自社も影響を被ることがあるため:67.5%
・受発注先事業者に対するリスク管理において重要であるため:55.2%
・今後、取引先に対するコンプライアンス対応が厳しくなることが想定されるため:48.1%
・自社の取引先管理ルールも厳しくなることが想定されるため:31.2%
・その他:1.9%
・わからない:0.6%

・他にも「自社のDX推進の妨げにならないようにするため」「機密保持・管理体制を強化するため」などの理由も

「Q8.Q7で回答した以外に、理由があれば教えてください。(自由回答)」(n=154)と質問したところ、「自社のDX推進の妨げにならないようにするため」「機密保持・管理体制を強化するため」など88の回答を得ることができた。

<自由回答・一部抜粋>
・51歳:自社のDX推進の妨げにならないようにするため。
・69歳:機密保持・管理体制を強化するため。
・40歳:会社の精度の高さと信頼感が比例する部分がある。
・60歳:自社とのシステム連携が取れない。
・55歳:基本プラットフォームとの互換性。
・50歳:即応性と信頼性、成果を検証する必要がある。安易には決まらない。
・53歳:在宅は、今後徐々にデフォルトになると思われるため。
・52歳:これから益々、推進する傾向が強くなることが想定されるため。

・大手企業の約8割が、DXを推進するにあたり「外部委託に前向き」

「Q9.あなたは、DXの推進や業務効率化・生産性向上を鑑みた場合、外部委託が可能な部分はできるだけ外部のリソースを使いたいと考えますか。」(n=216)と質問したところ、「使いたい」が77.3%、「使いたくない」が9.7%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・使いたい:77.3%
・使いたくない:9.7%
・わからない:13.0%

・DXの外部委託企業選定の際は「コンプライアンス対応ができているか」や「第三者認証を取得しているか」を考慮

「Q10.Q9で「使いたい」と回答した方にお聞きします。外部リソースの使用や業務の一部委託を検討する場合、相手方となる企業を選定するときに、どのようなポイントを考慮しますか。(3つまで複数回答)」(n=167)と質問したところ、「コンプライアンス対応ができているかどうか」が73.7%、「業務能力や過去の実績」が69.5%、「何らかの第三者認証を取得しているか(会社組織の健全性など)」が46.7%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・コンプライアンス対応ができているかどうか:73.7%
・業務能力や過去の実績:69.5%
・何らかの第三者認証を取得しているか(会社組織の健全性など):46.7%
・会社規模や財務状況:36.5%
・評判や知名度:25.1%
・地域性:4.8%
・役員・職員や取引先の紹介・知人かどうか:2.4%
・その他:0.6%
・わからない:0.0%

・大手企業で最も取得されている第三者認証は「ISO」(63.9%)

「Q11.あなたの会社では、下記に類する何らかの第三者認証を取得していますか。(複数回答)」(n=216)と質問したところ、「国際標準化機構の各種マネジメントシステムに即したISO(各種ISMS)」が63.9%、「個人情報保護マネジメントに即したプライバシーマーク等」が58.3%、「WEBサイトやアプリの認証を行うTRUSTe等」が40.7%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・国際標準化機構の各種マネジメントシステムに即したISO(各種ISMS):63.9%
・個人情報保護マネジメントに即したプライバシーマーク等:58.3%
・WEBサイトやアプリの認証を行うTRUSTe等:40.7%
・その他の認証を取得している:21.8%
・一切取得していない:7.4%
・わからない:6.5%

・大手企業の約4割から「リモート会議をしたいが、取引先が対応できていない」との声

「Q12.担当業務において、取引先や社外の方々と連絡・対応をする際のリモート会議実施状況のうち、最も当てはまるものをお選びください。」(n=216)と質問したところ、「社外の人ともリモート会議を多用しており、特に問題はない」が55.6%、「社外の人とリモート会議をしたいが先方が対応できず、やむを得ず対面での対応となることがある」が38.0%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・社外の人ともリモート会議を多用しており、特に問題はない:55.6%
・社外の人とリモート会議をしたいが先方が対応できず、やむを得ず対面での対応となることがある:38.0%
・社外の人とはリモート会議をしていない:4.6%
・わからない:0.9%
・その他:0.9%

・電子契約の利用状況、約3割が「電子契約を利用中」かつ「5割超の取引先も対応」

「Q13.あなたの所属する部署では、電子契約(電子捺印)を利用していますか。取引先の対応状況も含めて教えてください。」(n=216)と質問したところ、「電子契約(電子捺印)を利用しており、取引先も対応してくれる比率が50%以上」が33.2%、「電子契約(電子捺印)を利用しており、取引先も対応してくれる比率が50%未満」が36.6%という回答となった。
出典元:プレスリリース
・電子契約(電子捺印)を利用しており、取引先も対応してくれる比率が50%以上:33.2%
・電子契約(電子捺印)を利用しており、取引先も対応してくれる比率が50%未満:36.6%
・電子契約(電子捺印)は利用していないが、今後利用する予定:20.4%
・電子契約(電子捺印)は利用しておらず、今後の利用予定もない:4.2%
・わからない/その他:5.6%

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