OKI、東京ドームで「声を出さない応援」を測定・分析する実証実験を実施

OKIは、2021年4月および7月に東京ドームで開催されたプロ野球 読売ジャイアンツ戦で、会場全体の音から歓声音のみを抽出・分析する実証実験を実施し、歓声の大きさ(レベル)を定量的に把握したと発表した。

出典元:プレスリリース
長年培った音響技術を活かし、観客席に設置したマイクアレイを用いて打球音や場内音楽、アナウンス音などを抑制し、歓声音のみを抽出してそのレベルを分析したものだ。OKIは、イベントにおける「声を出さない応援」の実効性を示す指標の一つとしての活用を目指して、今回の成果を基にさらに検証を進める。その一環として今回の分析結果は、読売新聞東京本社へ提供したとのことだ。

新型コロナウイルスとの共生社会において、コンサートやスポーツなどのイベントには、観客の動員数の制限やマスク着用に加え、声を出しての応援の禁止が求められる。イベントの主催者は監視員や場内アナウンスを通した注意喚起を実施しているが、「声を出さない応援」が実行されていることを確認・証明するのは難しいのが実情だという。OKIはこの確認を可能とするため、長年培ってきた音響技術により、マイクアレイを用いて歓声音以外の音を抑制することで、会場全体の音から歓声のみを抽出し、測定・分析する実証実験を実施したとのことだ。

実験では、東京ドームの観客席にマイクアレイを3台設置し、4月、7月の2回にわたって試合中の会場全体の音を収録し、その音響データを分析した。ビームフォーミング技術を用いてマイクアレイの指向性を制御することにより、会場全体の音から目的音である歓声とそれ以外の音を分離し、目的外の音(打球音、場内のスピーカーから流れる音楽、アナウンス音など)を約15dB抑制することで、歓声音のレベルを測定することに成功。これにより、試合中に歓声が起こったタイミングから、そのレベルの推移が定量的に評価できることを確認したとのことだ。
出典元:プレスリリース
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