タクシー事業者による有償貨物運送を活用した子ども食堂支援事業DX化に向けた実証実験が開始

株式会社ワイヤレスゲートは、株式会社ソーシャル・エックス(以下、SOCIALX社)と、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえと、第一交通株式会社及び、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「スマートバイオ産業・農業基盤技術」(以下、SIP第2期)の構成員である慶應義塾大学SFC研究所と連携し、大阪府枚方市の子ども食堂支援事業における「寄付希望者と子ども食堂のマッチング業務」と「食材等の配送業務」のDX化に関する実証実験を2022年2月3日~2022年3月31日の期間で実施すると発表した。

■実証実験までの経緯

ワイヤレスゲート社は、逆プロポ(官民共創によって新規事業を生み出すSOCIALX社のサービス)を活用し、大阪府枚方市とSOCIALX社と子ども食堂支援事業における課題解決の協議を重ねてきた。枚方市は、現在19団体21箇所で運営されている子ども食堂が、市内の全ての小学校区(45校区)で実施されることを目指している。そのための課題の1つが食材寄付者(個人・法人)と子ども食堂とのマッチングであり、食材の配送だったという。全国の子ども食堂を支援しているむすびえによれば、配送や宅配の課題は大阪府枚方市に限ったことではなく、全国の子ども食堂の共通課題だったとのことだ。ワイヤレスゲート社とむすびえは、枚方市での実証実験の成果を全国展開することを見据えた協議を開始。むすびえも本実証実験に参画することとなったとのことだ。

更に、食材等の配送業務の支援としては、タクシー車両にて有償貨物運送を行うことで、タクシーの有する機動力を活かし、課題であった食材の適切なタイミングでの提供が可能となることを考え、ワイヤレスゲート社は枚方市にて事業活動を営む第一交通社に協力を要請し、第一交通社にて国土交通省に貨物自動車運送事業法の許可の取得等を経て、本実証実験への参画となったという。

また、本実証実験の成果の全国展開を見据え、SIP第2期の構成員である慶應義塾大学SFC研究所と連携することにより、「食」の生産・流通・消費を最適化するデータ連携基盤「スマートフードチェーンプラットフォーム(SFP)」を活用した食品ロス削減に資する仕組み構築の可能性を検証する。

■実証実験の概要

場所:枚方市内
期間:2022年2月3日~2022年3月31日(但し、3月1日以降は実証実験の振り返りの予定)
参加者:枚方市内の子ども食堂4団体(樋之上こども食堂、子ども食堂すがはらひがし、子どもいきいき笑顔食堂、いまここ子ども食堂)
食材寄付者(生活協同組合おおさかパルコープ、他複数団体と調整中)

内容:
①   食材寄付者が寄付食材を実証実験専用ウェブサイトに登録
②   子ども食堂が実証実験専用ウェブサイトにログインし、寄付食材一覧を閲覧
③   子ども食堂が電話等で食材寄付者に提供希望の連絡をし、食材授受の合意形成
④   子ども食堂がタクシーを手配
⑤   タクシーが食材寄付者から寄付食材を受け取り、そのまま子ども食堂に配送(有償貨物運送)
⑥   配送料は「こども食堂応援Wi-Fi for枚方市」の寄付を活用(不足分は別途充当)

主な検証項目:
・従来は枚方市職員が介在して電話やメール等で食材寄付者と子ども食堂のマッチング業務を行っていたが、①②③によってどの程度の効率化が得らえるかの検証
・従来はマッチング業務後に配送手段がないために食材等の授受ができていなかった事案を④⑤⑥によってどの程度の受け渡しが成立するかの検証

本年の実証実験の流れ
出典元:プレスリリース
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