47言語に対応し機械翻訳と音声合成を活用した原稿読み上げサービス「Virtual Talking Head」が運用開始、緊急時にもタイムリーに放送

株式会社横浜マリンエフエム(以下、マリンエフエム)と、横濱ベイサイドギターワークス合同会社(以下、ベイサイドギターワークス)は、47言語に対応し緊急時にもタイムリーに活用できる機械翻訳と音声合成を活用した原稿読み上げサービス「Virtual Talking Head」(ヴァーチャル トーキング ヘッド)を独自に開発、横浜市中区を拠点とするコミュニティー放送局「マリンFM(86.1MHz)」をはじめとした神奈川県内のコミュニティー放送局で採用・運用を開始、同時に一般販売を開始すると発表した。

■背景とサービス概要

・外国人居住者や観光客の多い横浜地域だからこそサステナブルな情報伝達の重要性を実感
「Virtual Talking Head」は、災害時に地域に対する情報提供が重要となるシーン、コミュニティ放送局や自治体の防災無線をはじめ、イベント会場、国際会議場といった多種多様な人々が集まる場所で、臨機応変なアナウンスを多数の外国語で伝達(放送)すること目的として開発された。人材確保や維持に掛かる工数や費用の大幅削減効果、緊急時の日本語と外国語での提供される情報量や精度の差違を最少化することが期待できるサービスだ。

・緊急時に人や環境に依存せず「すぐに」使うことができる利便性が重要
最新のパブリッククラウドサービスを活用することで、日本語の文章を複数の外国語に同時翻訳すると共に、読み上げ音声もリアルタイムに生成し、放送時の外国語による同時原稿読み上げを実現した。

使う場所や環境に依存せず有事でもすぐに使えるようWebブラウザから利用できるWebサービスとして開発し、導入後すぐに運用できるよう原稿の入力から読み上げ音声を再生するまでの操作が煩雑にならないシンプルな画面構成としている。
出典元:プレスリリース

■開発経緯

・大型台風被害時の苦い実体験からの必要な仕様と環境を元に
「Virtual Talking Head」の開発は、2019年に猛威を振るった台風15号と19号と立て続けに台風が上陸した際での実体験がきっかけとなっているという。開局からわずか半月、マリンエフエムは刻々と変化する状況に対して外国語での情報発信が追いつかないという苦い経験をしたとのことだ。外国語で避難所の開設や避難勧告を伝えたくても、重なる悪天候などの影響で原稿を翻訳したり読み上げたりすることができるスタッフを確保できず、ほとんどの情報を日本語でしか伝えることができなかった。結果、横浜市内最大の在留外国人を擁する地域のコミュニティー放送局でありながら、もっとも重要な有事での外国語対応に脆弱性があることを深く認識することとなったという。この苦い経験をきっかけに「人や環境に依存せずに外国語での放送を実現する」必要性を強く感じ、実際の現場体験から仕様などの構想をまとめ、技術パートナーであるベイサイド ギターワークスが製品の企画策定・実装開発を開始、最新のパブリッククラウドサービスを活用した機械翻訳と音声合成を活用した外国語による原稿読み上げサービス「Virtual Talking Head」を開発するに至ったとのことだ。

Article Tags

Special Features

連載特集
See More