HyundaiとAnycaが提携、オンライン販売における“体験チャネル”の構築とデータ連携

カーシェアプラットフォーム「Anyca(エニカ)」を運営する株式会社DeNA SOMPO Mobilityは、日本に参入した韓国の自動車メーカーであるHyundai Mobility Japan株式会社(以下、Hyundai)と業務提携契約を締結したと発表した。

電気自動車や燃料電池車であるZEV(Zero Emission Vehicle)の需要が世界的に急激に高まっており、日本でも2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにする、脱炭素社会の実現のためZEVへの関心が高まっている。「Anyca」では、世界各国でビジネス展開をしている自動車メーカーであるHyundaiの電気自動車「IONIQ 5(アイオニック ファイブ)」と、水素燃料電池車として2018年に販売開始し、累計販売台数が約2万台を誇る「NEXO(ネッソ)」を日本でレンタカー型カーシェアとして独占展開する。
出典元:プレスリリース

■オンライン販売における体験チャネルの構築/データ連携

「Anyca」は、オンライン販売で実現が難しかったクルマを見る・乗るという体験チャネルを構築し、そのデータを連携できるプラットフォームになる。今回の提携では、Hyundaiのクルマを「Anyca Official シェアカー」(レンタカー形態)でカーシェアできる。短時間の試乗に比べて、「Anyca Official シェアカー」であれば、気軽に、自分の都合や用途に合わせて何度でも利用することができるため、ZEVでもより安心してオンラインで購入することができるという。また、「Anyca」との連携により、これまで得ることができなかった購入検討者のカーシェアによる比較・検討データやクルマの感想を個々のユーザーから情報提供の同意を取得した上で、Hyundaiに提供することが可能となる。具体的には、カーシェアを利用した購入検討者や利用者の情報で、購入検討している人のユーザー属性、試乗の期間や頻度、シェア後の感想だけでなく、比較したい他ブランドの利用データも分析できる。これらの比較・検討データをHyundaiはマーケティングや新商品開発に活かすことができる。

■誰でもサステナブルなクルマの持ち方ができる世界に向けて

ZEVはカーボンニュートラルの実現に向けて欠かせないが、普及に向けては、ZEV車両を体験する機会が少ないこと、走行距離・充電/補給場所の不安、車両価格がガソリン車より比較的高額になりやすいといった課題がある。そのような課題に対して、「Anyca」ではZEVに気軽に乗って体験する機会を提供する。また、顧客がHyundaiのクルマを購入後、クルマを利用していない時間に「Anyca」で個人間カーシェアをおこなうことで、維持費を削減することもできる。東京23区内のシェア回数上位100車種のクルマの月間シェア受取金額の平均は約30,000円だという。また、Hyundaiのクルマをオーナーとして個人間カーシェアをおこない、シェア相手にHyundaiのクルマを紹介し購入されると、オーナーにインセンティブが支給される車両紹介プログラムも開始する予定だ。「Anyca」で個人間カーシェアや紹介をすることで、維持費の軽減やインセンティブが入り、ZEVでも無理なく所有することができ、誰でも気軽にサステナブルなクルマの持ち方が可能になり、社会全体のカーボンニュートラルへ貢献が可能となるとのことだ。

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