ドーモ、埼玉県久喜市教育委員会の「データを活用した教育DX」の実証実験を支援

ドーモ株式会社は、2022年5月より埼玉県久喜市教育委員会が開始した、同市の小中学校におけるデータ活用の実証実験をしている。実証実験では、久喜市が収集している学習データや児童生徒および教職員が各自の端末から入力したデータなどをDomo上で自動的に収集・可視化して、全国に先駆けたデータを活用した「次世代型学校教育」の実現に取組んでいる。

■背景

久喜市は「久喜市版 未来の教室」の一環として、客観的・継続的データに基づく「学習の個別最適化の実現」を目指している。これまでも文部科学省が推進するGIGAスクール構想に取り組み、一人一台端末を支給し、児童生徒の学習記録や、教職員による学習支援の記録をデータとして蓄積している。それらのデータを有効活用できる方策を検討している中、スピーディに導入でき、操作が簡単で教職員への負担が少ない「Domo」で、実証実験をすることが決まったという。「Domo」は一つのプラットフォーム内でこれらのデータを収集・可視化し、アクションを促すレポートやアラート配信機能までをワンストップで提供している。さらに、完全統合型クラウドサービスとしてインフラ整備に時間を費やす必要のない特性を活かし、ダッシュボードの設計から実証実験開始まで、1カ月半というスピードで実証実験を開始したとのことだ。

■久喜市の小中学校での実証実験について

埼玉県久喜市の鷲宮中学校と砂原小学校の教職員と児童生徒(総勢839名)が、5月からの実証実験に参加している。実証実験の第一段階として、一人一台支給されている端末を通じ、児童生徒は「心身の健康状態」や「授業の感想」を入力し、さらに教職員も「出退勤の時刻」や「心身の健康状態」を入力している。これらのデータをDomoの「管理職ダッシュボード」で一元管理し、学校管理職は教職員の心身の健康状態と授業運営の状況を把握し、必要な支援をタイムリーに提供することができるようになった。また、教職員は児童生徒の心身の健康状態や授業の理解度をリアルタイムに把握し、支援の必要な児童生徒に個別に手を差し伸べることができるようになった。
出典元:プレスリリース
久喜市では、児童生徒の個別最適化された教育の実現には、まずは教職員の適切な働き方と、指導に必要な支援を十分に得られる心理的な安心感を得られる環境を整えることが大切だと考えているという。実証実験では、リアルタイムのレポートにより、これまで把握できなかった小さなサインを見逃さず、いち早く教育現場の支援を実施できるようになった。具体的には、教職員の自己申告による心身の健康状態を一日3回配信されるレポートで確認できるため、学校管理職はモチベーションが大きく低下した教職員に早期に気づき、個別面談やメンタルヘルスケアなどの支援が迅速に行われているとのことだ。

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