千葉工業大学、学位証明書をNFTで発行

千葉工業大学は、株式会社PitPaと共同で、令和4年度卒業・修了生に授与するNFT学位証明書を発行したと発表した。

今回のNFT学位証明書は、オンチェーン情報で一般公開されるNFTと、学生側で公開/非公開の設定が可能なVC(Verifiable Credentials)の二つの技術を掛け合わせることで、学生のプライバシーを保護している。NFT画像には「千葉工業大学の卒業生であること」のみを記載し、学生の名前や学位、学科などの個人情報をVCとして発行した。
出典元:プレスリリース
・学位証明書を「NFT+VC」の形で発行する3つのメリット
①学生のプライバシーを保護した形で「千葉工業大学の卒業生」であることを証明可能
NFTはブロックチェーン上に存在する一方で、VCはブロックチェーンの活用が必須ではない証明技術だ。今回の証明書の発行にあたっては、学生の個人情報保護の観点からVCにはブロックチェーンを活用していない。そのため、「千葉工業大学の卒業生であること」のみがNFTで分かる形で、個人名や学位などの個人情報はVCに記載することでプライバシーを保護している。VCの情報は学生側で「公開/非公開」の設定が可能だ。例えば、就職活動時にVCのURLを経歴書に記載しておくことで、同大学の卒業生であることをオンライン上で証明することができる。

②大学機関に依存しない形でのアイデンティティの横展開が可能に
NFTは、MetaMaskなどの暗号資産ウォレットを通じて個人で管理できるという特性を持つ。そのため、NFTと連携可能なオンラインチャットツール「Discord」やタスク管理ツール「Dework」などと接続するだけでアイデンティティの証明を行うことができ、Web3時代の働き方を促進するという。また、国際規格に準拠した形で発行しているため、グローバル規模での活用も可能だ。

③就職時における、リファレンスチェック時のコストを削減
就職時に求職者が提示する経歴内容が自己申告制であることもあり、情報の真正性を十分にチェックできない、またはチェックに時間や手間などのコストがかかるといった課題があるという。しかし、透明性と真正性の担保が可能なNFTを活用することで、雇用側は第三者により立証された職歴情報を元に採用を進めることが可能になる。学生側も、大学に証明書の発行や情報開示を逐一求めることが不要となり双方のコストを削減できる。

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