大日本印刷、島田理化工業、EV用ワイヤレス給電の実用化に向けた実証実験装置を共同で開発

大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、島田理化工業株式会社(以下、島田理化)と、電気自動車(EV)用ワイヤレス給電の実用化に向けて、実証実験装置を共同開発したと発表した。

近年のEVの普及や自動運転技術の進展にともない、新たな給電方法としてEV用ワイヤレス給電システムが期待されており、EV関連企業による実証実験や共通規格化が世界的に進められているという。今回の共同開発を通じて両社は、DNPのシート型コイルや島田理化のPWM(Pulse Width Modulation)制御インバータなど、両社が強みとする技術・製品を融合・最適化し、実証実験装置として提供することで、次世代インフラとしてのEV用ワイヤレス給電システムの社会実装に貢献するとのことだ。
出典元:プレスリリース

■共同開発した実証実験装置の特長

(1)採用実績のあるインバータ技術を活かし、高効率・大電力で複数車両への給電に対応
・島田理化が誘導加熱装置で長年培ったインバータ技術に加え、独自開発したデジタルPWM制御により、高効率で省エネルギーな大電力の給電を可能にした。
・実証実験装置は、出力11.1kWのインバータユニットを4台内蔵し、複数車両への個別または同時の給電や、1車両への複数コイル同時給電に対応する。

(2)米国自動車技術会(SAE)規格に準拠し、漏洩磁界の少ない給電や多様な設置レイアウトを実現
・DNPが独自開発したシート型コイルにより、SAEが定める規格(WPT3:11.1kW)に準拠した薄型・軽量かつ漏洩磁界を抑えた給電が可能だ。
・コイルと給電ケーブルの接合回路の最適化により、最大ケーブル長30mでの給電を実現しており、多様な設置レイアウトに対応できる。

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