PKSHA Technology、AIスタートアップへ出資するベンチャーキャピタルファンドを設立

株式会社PKSHA Technology(以下、PKSHA)は、ChatGPT等のベースとなる大規模言語モデル(LLM)を始めとするGenerative AI(生成AI)が今後、更にAIの社会実装を加速すると考え、AIの社会実装、産業構造の変革と新規事業の創出に取り組むスタートアップへの出資を拡大すべく、傘下の合同会社PKSHA Technology Capitalを通じ、2023年1月27日に「PKSHA アルゴリズム2号ファンド(正式名称「PKSHAアルゴリズム2号投資事業有限責任組合」、以下、アルゴファンド)」を設立したと発表した。

同ファンドは、AI技術の社会実装及びAI領域のインキュベーションに強みを持つ株式会社松尾研究所傘下の株式会社MK Capitalと共同で、投資・運用を推進する。AI領域におけるPKSHAと松尾研究所の知恵と経験を結集する事で、投資先企業の成長を全力で後押しするとのことだ。

■PKSHAアルゴリズム2号ファンド設立の背景

「人とソフトウエアの共進化」というビジョンを掲げるPKSHAグループでは、AIが全産業の構造をより良い形に進化させるという信念のもと、創業以来AIの社会実装を牽引してきた。近年では、米OpenAIのGPT-3、GPT-4、ChatGPT、米GoogleのPaLM、米Meta社のLLaMAといった、様々なLLMが誕生し、AIによる既存産業の変革及び新規事業の創出のサイクルは新たなステージに入ったと考えているという。PKSHAは、LLMを始めとする生成AIがもたらす新たな市場機会に対し、様々なスタートアップと連携し事業を創造していく。そのため、スタートアップへのベンチャーキャピタル投資を拡大するとのことだ。

■アルゴファンドの概要

アルゴファンドは、PKSHA及び松尾研究所によるこれまでのAIの研究開発及び社会実装の経験に基づき、Generative AI領域の新たな市場機会へのベンチャー投資を本業とする。加えて、投資家として参画するパートナー企業の産業ドメインへの知見を活用し、各産業ならではの生成AIの市場機会を発掘する。同ファンド設立に当たっては、同コンセプトに賛同したパートナー企業として、東京海上日動火災保険、三井住友銀行、三井住友信託銀行、日本政策投資銀行、村田製作所、オムロンが出資している。加えて、PKSHA Technology Capitalのこれまでのアジア投資での実績を活かし、アジア投資も継続する。日本国内だけに留まらず、アジアで勃興する社会変革にも常時接続する事で、日本とアジアの産業界を繋ぐ架け橋としての役割も果たしたいと考えているとのことだ。

基本理念:生成AI領域における新たな市場機会を捉え、AIの社会実装、産業構造改革、新規事業創出を後押し
ファンド名:PKSHAアルゴリズム2号投資事業有限責任組合
投資先:AI領域を中心に、周辺領域としてのメディア、SaaS、デバイス、オペレーション等、中長期の様々な産業の進化を牽引する企業に投資を行う。対象国は、日本および国外(韓国・中国・東南アジアなど)
出資受付期間:2023年12月末まで
運用期間:2023年1月ー2033年1月
概要:2023年1月にファンドを立ち上げ、その後、出資受付期間終了までの間に追加出資を募ることで、最終的に総額60~100億円規模のファンドを目指す。

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