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AWSと新潟県、地域産業の活性化に向けスタートアップ支援・デジタル人材育成を軸としたDXを加速する包括的な連携を発表

アマゾンジャパン合同会社は、Amazon.com, Inc.の関連会社であるアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(以下、AWS)が2023年5月23日、新潟県と地域産業の活性化に向け、(1)スタートアップ支援、(2)地域産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援、(3)デジタル人材の育成支援、(4)県行政のDX支援の4つの支援を軸として、県全体の包括的なDXに連携して取り組んでいくと発表した。
この連携によりAWSは具体的に以下の支援を提供する。

1.地域の課題解決を目指す、対象となるスタートアップに対して、AWS Activate等の支援プログラムを通じて、事業拡大等をサポートする。AWSが提供する各種トレーニングや、海外のスタートアップコミュニティの紹介を通して、スタートアップの横のつながりを強化する。また、スタートアップを支援するエンジニア向けのイベントやセミナーの共催などコミュニティ支援を通じて、エンジニア同士の連携強化や新たな人材の獲得により、県内の地方創生を目指すスタートアップの裾野を広げることを支援する。

2.多くの自然と資源のある新潟県の特色を生かした地域産業がイノベーションを加速するために、AWSが提供する様々なクラウドサービス等を紹介し、クラウドコンピューティング(以下、クラウド)の利活用を支援する。また、AWSの知見やノウハウを新潟県のイノベーション施設で講座を通じて提供し、地域産業のDX推進の加速を支援する。

3.DXを通じた県全体のイノベーションを促進するために、AWSは地域の教育機関などと共にAWS Academyを通じて、新潟県の学生にクラウドスキルトレーニングを提供し、デジタル人材の育成を支援し、クラウドの利活用を加速させる。情報学部を有する開志専門職大学といった地域の教育機関が参加を表明しており、さらにその輪を広げる。

4.AWSのクラウドやAI等の最新技術や知見を活用し、県職員向けのデジタルスキル研修、庁内の情報システム最適化に向けた技術的助言、ガバメントクラウド関連の技術相談受付(市町村向けを含む)等を提供することで、新潟県行政のDXを支援する。

上の4項目を通じて、県の産官学全体でのイノベーションを加速し、地域経済活性化、地方創生の実現に向けて新潟県を包括的に支援する。

新潟県はスタートアップ支援のためにこれまで、県内8か所9拠点の「民間スタートアップ拠点」の設置や、新潟のイノベーティブなスタートアップ25社を選定し、官民が連携して支援する「J-Startup NIIGATA」に取り組んでいる。また、先輩経営者が有望なスタートアップを育成支援する「新潟ベンチャー協会(NVA)」が設立されるなど、スタートアップの成長を支える環境が整いつつあるという。「挑戦する人や企業に選ばれる新潟の実現へ」という経済・産業ビジョンを掲げる新潟県は、高齢化・人口減少、伸び悩むGDP(国内総生産)など地域が抱える様々な課題の解決に向けてスタートアップが次々と育成・創出され、そのスタートアップが新しいアイデアや技術を提供していくことや、地域の企業と連携し新たな価値創造にチャレンジするなど、スタートアップが起点となって地域経済の活性化・好循環を促進し、地域の持続的発展に貢献していくことを期待しているという。また、新潟県は農林水産資源などを有し、「新潟らしさ」が感じられる地域資源活用型の領域で挑戦するスタートアップへの伴走支援などにも力を入れているとのことだ。

AWSは、スタートアップの起業や成長加速に向けて新潟県内のデジタル人材の強化・向上を支援するため、情報学部を有する開志専門職大学などの地元教育機関と連携し、AWS Academyを活用した学生のクラウドスキルトレーニングや将来のデジタル人材育成を行う。AWS Academyは、教材や実習環境だけではなく、講師の登壇までのトレーニングも含むパッケージ化されたクラウドコンピューティング学習カリキュラムを高等教育機関向けに無償で提供し、学生が将来、業界で認知されている認定資格を取得し、需要の高いクラウド関連の仕事に就けるように支援する。このカリキュラムでは、AWSが推進するイノベーションの最前線にいる教員をサポートすることで、学生が成長著しいクラウド、IT業界で活躍するために必要なスキルを身につけることができるようにする。

また、AWSは、新潟県職員がデジタル技術の活用により、仕事のやり方を抜本的に見直し大幅に業務を効率化しつつ、求められる業務に注力することで質の高い県民サービスを提供できるよう、世界的な規模のAWSのクラウドやAI等の最新技術やグローバルの知見を活用して、オンライントレーニングや出張講座、相談窓口などを設け職員のデジタルスキル向上をサポートし、県職員のデジタル人材としての強化・向上のため包括的に伴走する。

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