NTTデータと三菱UFJ信託銀行、デジタル社債向け標準化インフラの構築について合意

三菱UFJ信託銀行株式会社は、株式会社NTTデータと提携し、デジタルアセット全般の発行・管理基盤である「Progmat(プログマ)」と、NTTデータグループの社債管理基盤を連携させ、デジタル社債向け標準化インフラの構築を進めることについて合意したと発表した。

また、株式会社三菱UFJ銀行は、両社と協業し、事業会社などに向けて、同インフラを用いたデジタル社債の発行支援を開始する。
出典元:プレスリリース

◾︎背景と目的

日本国内では、累計956億円規模の公募デジタル証券(Security Token、ST)が組成されており、そのうち「Progmat」を活用したものは全13件、運用資産残高(AuM)は約807億円(シェア84%)となる見込みだが、それは不動産などを対象とした資産裏付型デジタル証券で、デジタル社債の発行はいまだ試験的な段階だという。ブロックチェーン技術を活用し、発行体・債券保有者・財務代理人・原簿管理者など関係者が共通基盤で情報を共有し管理できるデジタル社債がより本格的に拡大するうえでは、小口化、効率化、コスト削減、環境負荷軽減などの固有の付加価値の提供や圧倒的な利便性の向上に加え、導入/移行に要する負荷を極力小さくすることで、市場参加者や取扱金融機関の裾野を広げることが必要とのことだ。

そこで、デジタル社債の普及に向けて、伝統的な社債(振替債)における受託金融機関向けシステムとしてシェア95%のNTTデータグループと「Progmat」、振替債において多くの受託実績を有する三菱UFJ銀行が連携することで、市場参加者である金融機関や事業会社のデジタル社債市場参入を容易とし、デジタル社債市場の活性化を図るとのことだ。

三菱UFJ信託銀行、三菱UFJ銀行、NTTデータは、伝統的な社債において既に高いシェアを有している「B-Apps Online」のデジタル社債管理向け機能である「DBM(仮)」と、STにおいて豊富な発行実績を有する「Progmat」の連携を前提に、デジタル社債として業界横断的な標準とすべき最適な商品モデルや業務プロセスの策定と、標準化インフラの構築に向けて、以下の内容についての検討を実施した。
・検討内容
①デジタル社債の業務俯瞰図における標準化整理
②デジタル社債における標準的な商品モデル整理
③「Progmat」を前提とした社債管理人業務フローとデジタル社債管理用基盤「DBM(仮)」の充足性評価
④「Progmat」「DBM」間の主なインターフェイス仕様検討およびPoC(Proof of Concept、概念実証)実施
出典元:プレスリリース

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