企業の人権リスクを定量的に測定する「人権デュー・ディリジェンスデジタルサーベイ」が提供開始

SDGパートナーズ有限会社は、株式会社リンクアンドモチベーション モチベーションエンジニアリング研究所、株式会社リンクコーポレイトコミュニケーションズとの共同研究開発により開発した、企業が自社の人権リスクを定量的に測定する「人権デュー・ディリジェンスデジタルサーベイ」を2023年11月24日より提供開始すると発表した。

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■背景

「人権デュー・ディリジェンス(以下、人権DD)」では、(1)本社・子会社・グループ会社など自分自身に近いところで人が蔑ろにされていないか、(2)サプライチェーンの上流、すなわち自社で使う原料などの取引先、そのまた取引先などではどうか、(3)下流すなわち顧客や社会に対して何らかの悪影響を発生させていないか、(4)その他さまざまな取引先との関係で人権を奪われている人がいないかといったことを調べるが、何をどこからどうやれば良いか見当がつかない上に、実際に取り組むには膨大なリソースやコストを要すという。
出典元:プレスリリース
また、人権DDというと多くの場合、サプライチェーンの人権リスクの調査に着目されがちだが、最初にやるべきこと、そしてサプライチェーン全体の人権リスクに最も影響を与えるのは、「自社・子会社・グループ会社」の人権状況だという。このことは、昨年(2022年9月)経済産業省より発表された「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」にも示されているとのことだ。

人権DDにおいて自社の人権状況を実態調査する場合、アンケートなど既存の方法は非常に大雑把で人権リスクを評価するには不十分で、ヒアリングにしても、例えば加害者は人をいじめているとは言わず、被害者も多くの場合、報復を恐れ被害を隠すという。ましてや「それがどうして起きているのか」という原因や構造にまで迫ることは困難とのことだ。その結果、対抗する企業の打ち手も、正確な状況や原因を究明することなく、研修や懲戒などになってしまっているという。このような現在の人権DDが抱える課題を乗り越えるために、秘匿性を担保しながら最短最適なリソースで自社の人権リスクを定量的に可視化するデジタルサーベイを開発したとのことだ。

■特徴

「人権デュー・ディリジェンスデジタルサーベイ」では、自社の従業員の一部ないしは全員が約20〜30分程度のサーベイに回答する。それぞれの人権リスクが従業員にリスクとして認知あるいは理解されているかどうか、また実際に身の回りに最近起きているかどうかをYesかNoかで聞く方式だ。また、役職や年齢層といった分析に必要な基礎情報は収集するが、個別の回答について個人が特定できるような調査方法は行わない。
出典元:プレスリリース

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